VOL.56 9月号


NZで活躍する日本人

時代を飾るキウィ




Career up in NZ : 専門職に就いてキャリアアップ中

<日本食材セールスマン/Sales Representative JFC New Zealand Ltd:小西 清孝さん | メイン | コメディアン/ Comedian : 中辻 拓志さん>

不動産会社オーナー / Business Owner Harcourts Mt.Eden: 一色 良子さん

ちょっとした勇気。
それが、夢を叶えるための第一歩です。

 大きな緑のお庭のある、ゆったりとした一軒家に住むニュージーランドの暮らし。そんな生活に憧れる日本人も多いだろう。ニュージーランド・ライフコーディネーターとして10年以上の経験を持ち、現在はキウイの旦那様と二人三脚で、不動産業界で活躍する通称ペコちゃんこと、一色良子さん。イメージ通りのほんわかとした話し方で、とても親しみ易いお人柄。お家の話をしていても、気付くと「つい、食べ物の話しになってしまいました」と笑顔を分けてくれる場面も。そんな人として豊かで、愛らしい彼女に、ニュージーランド渡航前からニュージーランドでのマイホームや投資物件の購入に至るまで、夢のニュージーランド・ライフを実現するために大切なことをお伺いした。

Yoshiko Isshiki
一色良子 
1961年生まれ。大阪府出身。大阪女学院短期大学英語科卒。石油会社での4年間の勤務に終止符を打ち、カリフォルニア州立大学ディビス校へ留学。帰国後、商社に勤務。生の英語力を活かしたく、ツアーコンダクターの道へと転職。約10年間の旅行会社での勤務中、添乗で訪れたNZに魅せられ1996年、移住を決心。自らをNZライフコーディネーターと称し留学・移住者の生活サポートをしながら、現在は、不動産コンサルタントとして夫と共に、Harcourts Mt.Eden OCI Realyty Ltd.を経営。本誌E CubeではVol.2に続き、2度目の登場。

Harcourts Mt.Eden
Ph: 09-623-2700
Mobile: 021-445-850
Email: contact@ecube.co.nz

ニュージーランドで、チャンスを掴むには

「自分の会社を立ち上げたいというのが、30代の頃の私の夢でした。日本では女性のビジネス地位がどうしても弱く、会社を起こすためのコストも非常に高く。それで夢を実現させたくて、NZに来たのです。日本では、NZに来るまでの10年間、旅行会社で働き。その時に添乗員としてNZに来て、この国に魅せられてしまいました。不動産業界に入ったのは、不動産購入を経験したことと主人が業界人間で彼のアシスタントをし始めたのがきっかけ。かれこれ10年になりますね。 最近の傾向ですが、日本人の独身の方が不動産をNZで購入することが増えてきました。NZは、外国人でも簡単に不動産購入ができますし、資産運営をする上で、非常に有効的なのです。ワークビザや永住権を取って、本格的にNZに生活の基盤をつくりたい方に、少し熱いメッセージを?!」NZライフコーディネーターとしても長年のキャリアを持つ一色さん。「日本は、年功序列・縦社会の風潮が漂っていますよね。近年、そうではなくなりつつあるようですが、やはり窮屈さは隠せません。ただ、この日本社会の常識、しきたりは、マイナスばかりではないと思う今日この頃。上司を上司とも思わず、関係なしに発言してくるスタッフには、びっくりすることも多々あります。どっちがボスなのかわからない。たとえ、うわべだけだとしても上司を敬う日本社会がなつかしい。とはいえ、上司のご機嫌を取るばかりでは活躍できません。自分をアピールすることが大事です。自分の意見をしっかり持って、ある意味、自己主張を強くすることで、良い結果がでることも多々。自分が何をしたいか、何ができるのか、経験を生かして何をしようと思っているかが大切です。日本での就職の面接時の決まり文句、『先輩方の指導を受けて頑張ります』という考えは、ここでは通用しないですね。また、NZで比較的つきやすい仕事は、販売員や日本食レストランでのウェイトレス・ウェイターです。英語が話せなくても働けそうだから、とりあえず就職活動してみよう、なんて思っていませんか?お店に来るお客様は、日本人は少なく、ほとんど現地の人。英語力がなくて勤務はできません。しかし、たどたどしい英語でも、我々は、日本の味・文化・風習を心得ているので、それを紹介できるわざ、天性を持っています。英語の言葉を単純に勉強するというのではなく、まず自分の国、日本のことをよく勉強し、知識を持って外国生活を始めるということの大切さを私も痛感しています。 日本社会で暮らしてきた20代や30代の方が、これでいいのかな?とふと考えた時に、人生を変えたいということで海外脱出を試みてくる人が多いでしょ。でも日本の環境から逃避して来る人は、逃避する前に、一度立ち止まって考えてみてください。1年後の自分の姿をしっかりイメージして。NZで本気でやろうという人は、キーマンに認められて、ビザサポートをして貰ったり、パートナーを見付けたりして、何か形として残しています。不動産の件でお問合せを頂く独身の日本人の方も、ビザサポートを貰えてワークで働くとか、永住権を目指しているといった結果を残そうとしている頑張り屋さんの若者ばかり。NZでの生活を成功させるためには、まずNZに来る前にしっかりと目的を持つことが大事だと思います。そしてNZで活躍する素敵な日本人が増えることを期待しています。」


独身の不動産投資は、ステップアップで

 「日本に居る独身の方から、投資物件のことで問い合わせをいただくことも増えています。今年に入り、3割くらいが20代の独身。同時に、将来の年金制度に不安を感じ、40代の方の投資も目覚めてきている傾向があります。NZが注目される理由は、テロの危険も少なく安全、為替の変動が比較的安定している、政治が安定している、オーストラリアよりも安い、不動産売買で税金がかからない。それにイギリスと同じで、古い家を改装する文化も盛んです。改装した家は価値がまた上がるというのもポイントですね。日本の古い家の価値とは違って、耐数年数も長いですし。日本から投資を考えていらっしゃる方は、みなさん、とても研究されていて、こういうこともよくご存知ですね。NZを選んだら、次はどのくらい資金があればよいか。すなわち頭金。3百万から5百万円、ご用意できれば1ベッドルームの小さな物件が購入できます。1ベットのアパートは、だいたい15万から20万ドル。日本にお住まいの方で、まとまった預金を持っている方は、思い切ってNZでアパートを購入し、賃貸運営。日本と海外の両方で資産運用、すなわち資産の分散をお薦めします。NZでの賢い不動産投資の方法にも、みなさまご興味があるでしょう。初歩的なことでしたら、1千万円持っている方は、1千万円で1軒購入するよりも、1軒に5百万円投資して、5百万円借入金をして、2軒購入した方が、リターンが数%お得になるなど、色んな方法がありますね。不動産購入時のチェック項目の一つは、何がついているのかを確認すること。オープンホームで見た時は、新築の物件に冷蔵庫、乾燥機がついていても、実際には、ついていないということもありますので。また、NZでの不動産投資では、売買のタイミングが大事。例えば、アパートを15万ドルで購入し、5年間賃貸収入を得て、その物件が18万ドルで売れるとして、3万ドルの利益があり。その利益を元に、今度は2ベットにステップアップしていき、予算があれば、一軒屋への投資も効率が良いです。将来的に大型ショッピングセンターの建設予定があるとか、交通の便がよさそうな地区を選びましょう。不動産投資は株と同じで、市場の動きをよく見て、今が売り時かどうか、そういう駆け引きがとても大事ですね。」長年の経験とカンを活かして、不動産売買の基礎から市場の先を見通したアドバイスまでプロフェッショナルなサービスを行う彼女。

夢を叶えるのは、ちょっとした勇気から

 「「仕事で私自身が心がけているのは、やはりお客様との信頼関係をつくること。神様のように100%の保証はできませんが、長年の経験とカンで、お客様の好みをキャッチして、いかにベストな物件を提供できるかというのは職人と同じ。それは私のセールスポイントでもあります。中には、不動産屋は自分の利益ばかりを考えるので信用できないって言われる方もいて。オープンホームを自分で見に行って、研究されて不動産を買われるのですが、プロパティプレスやヘラルド新聞に出ている広告は、氷山の一角なのです。1万件あれば、2、3割。やはり不動産屋を通した方が、情報を豊富に取得できるのは否めません。 不動産売買においては、高額資金が動くのと、法律的なことも必要なため、日本語での意思疎通を希望される方からのお問い合わせが増えてきています。私も、初めて不動産を購入しようとした時に、だまされかけた経験を持つので、そのこともきっかけとなり、今日の自分がいます。」人として大切であることを何よりも大切にする彼女だから、人として豊かで、愛らしさが漂っているのだろう。  「では、最後にNZに既に永住のために住んでいらっしゃる独身の方へアドバイスを。現在、お金が無いけれども不動産を購入したい場合。すなわち資金も資産も何もない場合は、やはりフラットを借りた方がよいでしょう。ギリギリで購入されるのはお勧めできないです。でもNZは比較的、資金が少なくして不動産を購入し易いのがいいところでもあります。購入価格の10%の頭金が用意できて、収入証明が提示できれば、不動産購入のチャンスがあり。頭金ゼロの場合でも、資産の証明が可能であれば、ノンバンクのローン会社からの融資も可能です。賃貸物件を単身で借りるとなると、週200ドルは必要です。そのような金額を払い続けるより、ワンルームなどの小額物件を購入された方が、将来的に自分のものとなり、家主から退去依頼を受ける心配もなく、快適な暮らしがあなたを待っています。中には、ご両親が興味を示される家族もいて、ワーキングホリデーで来られた子供さんたちが、道先案内人として、NZに基盤を作り、不動産購入を試み、親子でNZの暮らしを満喫されている方も増えてきています。自然の豊かなNZに自分のお城のある暮らし。夢のような話ではなく、ちょっとした勇気から生まれてきているのです。私のスタートも、その『ちょっとした勇気』からだったのですから。」

不動産会社オーナー / Business Owner Harcourts Mt.Eden: 一色 良子さんと連絡を取りたい、勉強したい、体験したい、資格を取りたい、この分野で仕事をしたいと言う方はイーキューブ留学セクションまで、お問い合わせ下さい。

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