Vol.114 時代を飾るキーパーソン - Epsom Girls Grammar School Principal


NCEAのランキングで毎年上位に位置するエプソン・ガールズ・グラマースクール。100年近い伝統を誇る有名公立校だ。学業だけでなく、アートや音楽、スポーツでも高い評価を得る。女子校としての良さを十二分に生かした教育方針。どんな工夫がなされているのか。校長先生のマデリーン・ガン氏に聞いた。

Epsom Girls Grammer School校長・Madeline Gunnさん【Profile】
Madeline Gunn
オークランド生まれ。父の仕事の関係でオタゴ、ロトルアで幼少期を過ごす。オークランド大学で英語、ドイツ語、数学を学び、さらに教育学の修士課程を卒業。以来高校教育に携わってきた。93年にDiocesan School for Girlsの教頭となり、後、その校長職などを経て、2008年から現職で活躍中。

Epsom Girls Grammer School校長・Madeline Gunnさん
毎週2回のアセンブリーで全校生徒と会うのが楽しい。
Epsom Girls Grammer School校長・Madeline Gunnさん
厳格な校風。制服を重視している。
Epsom Girls Grammer School校長・Madeline Gunnさん
スタッフのほとんどが女性だが男性の教員も大切だという。
Epsom Girls Grammer School校長・Madeline Gunnさん
Epsom Girls Grammer School校長・Madeline Gunnさん
Epsom Girls Grammer School校長・Madeline Gunnさん
創立1917年の伝統のある学校
Epsom Girls Grammer School校長・Madeline Gunnさん

先生への道をまっしぐら

私は、子供の頃から学校の先生になりたいと思っていました。私自身の学校での体験が、多分楽しいものだったからなのでしょう。特にこれといって印象に残る先生がいた、とかいうのではありませんが、迷わず教育の道へ進みました。私が大学で学んでいた当時は、女性が進めるキャリアが限られていました。学校の先生はとても魅力的な職業だったのです。大学院で教育マネージメントを専攻して、卒業後、オークランドの大きな共学高校Rutherford Collageに勤務しました。担当していたのは、英語、ドイツ語と数学。数年間そこで教壇の経験を積み、その後、ロンドンとヨーロッパへ9ヶ月間、今でいうOEに出かけました。往きはイギリスまで6週間かけての船旅。途中、オーストラリアのいろいろな港に立ち寄ってその土地も見て回るという、いい経験の旅でした。ちょうど世界の旅の主流が船から飛行機に移行していった時代。ヨーロッパからの帰りは飛行機でした。ニュージーランドへ帰国してから再びRutherford Collageに勤め、4年ほどいました。それから子供を出産するためにいったん仕事をやめ、しばらくは専業主婦、母親でしたが、2人の子供たちがまだ小さかった時に、友人とジョブ・シェアーでNorth Shoreにある学校へ再就職。それがいつしかパートタイムになり8年間ほど経って、再びRutherford Collageへフルタイムで戻ることになりました。


教員育成の仕事にも携わった

1993年にDiocesan School for Girlsの教頭になりました。6年後、同校のAcademic Principalとなりさらに7年間Diocesanに勤務。それから次の2年間は、オークランド大学を基盤に、国の高等教育の将来を推進するプロジェックト員として、教員育成の仕事に従事しました。新しいカリキュラムを作成することにも携わりました。ニュージーランドのスクールカリキュラムは、この国にふさわしい内容でとてもよくできていると思います。NCEAはそのカリキュラムを検定するシステムですが、世間に批判されているほど偏ったシステムではありません。その2年間は、学校に勤めているのとは全く違い、ニュージーランド中へ出向いて行って先生のトレーニングをするといった興味深いものでした。ワイカト、ビクトリア、カンタベリー、オタゴ大学など、行く先々でいろいろな人と出会えたのが楽しかったです。


女子校は女生徒にとっていい環境

Diocecanの教頭になってから今までずっと女子校にいます。それ以前には共学校で教えていましたから、もちろん最初は戸惑いもありました。男子生徒特有の喧騒やエネルギーが欠如しているのが物足りなくも思えました。でも、女子校は女生徒にとっていい環境だと断言できます。ここには女生徒しかいませんから、実社会では男性がリーダーになりがちな分野でも、リーダーになるのは女生徒。つまり女子がリーダーシップをとる機会がたくさんあるのです。より多くの生徒がリーダーとなり、ひとりひとりがその任務を果たそうとする過程を通して自分の人格を形成するのに役立つのです。Epsom Girls Grammar Schoolは、ことさら学業において、より高い成績を目標としていますが、これは女子校ならではの教育方法で実践されています。女子は仲間で協力し助け合ってお互いを高めあっていく、ということに秀でていますから、教室でもペアワークやグループワークを多く取り入れています。実験や実習はもちろんのこと、論文や研究発表などでもチームワークを重視します。我が校の多くの生徒がNCEAでMeritやExcellenceの成績を得るのはそんな学習環境の成果なのです。現在、Epsom Girls Grammar Schoolには100名あまりのインターナショナルスチューデントがいて、学校の重要な位置を占めています。中国、韓国、タイ、ベトナムなどアジア諸国からの生徒をはじめ、ドイツやイタリアなどヨーロッパからの生徒もいます。ほぼ全員がニュージーランドの家庭にホームステイ。Epsom Houseという寄宿舎はありますが、そこはグレートバリア島やノースランドなど、地元に高校のない地方からの生徒を主に受け入れています。我が校でNCEAを受けて良い成績を取得し、自国の一流大学に進学する留学生も少なくありません。


e‐learningを上手く利用する

現在、3年がかりのプロジェックトとしてICTに力を入れています。すべての教員がコンピューターを駆使し、インターネットを教室に取り入れていけるような教育環境を整えていくというものです。今や、ほとんどの生徒がラップトップの他、i-phoneや i-padなどの手軽にインターネットが使える機材を自由に使いこなしている時代ですから、近い将来、それを全ての生徒に行き渡らせて、テクノロジーの利点を上手く生かし、学習を深めるようにする、というのがねらいです。また、今年、新しいスポーツホールが完成しました。まだ、全体の構想の半分ですから、これからまだまだ資金集めなど、第2期の竣工に向けてやることがたくさんあります。私自身、まだまだこの学校でやりたいことが山のようにあります。私は、できる限り力を尽くしてこの学校に貢献していきたいと思います。

カテゴリ:先生/学校経営
各種法律や移民局の規定等は改定されている場合があります。詳しくはお問い合わせください。

お問い合わせはこちら