Vol.123 時代を飾るキーパーソン -ニュージーランドのビジネススクールICL


蝶ネクタイがトレードマーク。笑顔が人なつっこいICL Business School 校長のEwen Mackenzie-Bowie氏。イギリスにいた頃からずっと教育畑で働いてきた。ニュージーランドに移住して11年。2人の子供もこの地で生まれ、今では家族全員すっかりキウイになった。信頼し合い励まし合う、そんな人間関係がニュージーランドの一番の魅力だという氏に話を聞く。

ニュージーランドのビジネススクールICL校長【Profile】
Ewen Mackenzie-Bowie / ユーワン マッケンジー ボウイ
ICL Business School 校長
1953年3月8日生まれ。スコットランド出身。フランス人の奥様ナタリーNathalie、11歳と9歳の男の子トーマスThomas、マキシム Maximの4人家族でオークランド市内に暮らす。自分の学校を経営する傍ら、子供が通う小学校の理事長を務める多忙さ。「趣味は2人の子供」、とおっしゃる素敵なお父さん。

ニュージーランドのビジネススクールICL校長
ニュージーランドのビジネススクールICL校長
ヨーロッパへは11年の間に7−8回、帰った。
ニュージーランドのビジネススクールICL校長
料理をつくるのも好き。得意なのはリゾット。
ニュージーランドのビジネススクールICL校長
自宅の庭に家庭菜園も。今はトマトが盛り。
ニュージーランドのビジネススクールICL校長
長男も登場の絵本。

新しい国でのスタート。

私はイギリスから2000年の大晦日に妻と2人でニュージーランドに到着しました。当時勤めていたイギリスの学校グループACGが私に「語学学校の校長にならないか」という話を持ってきて、それに乗ったのです。以前に何回か仕事でニュージーランドに来たことがあり、ニュージーランドの人の暖かさを知って「ここに住みたいなあ」、と漠然と思っていましたから、その機会を逃しませんでした。その時、妻はちょうど身重で、ニュージーランド到着2ヵ月後に長男が生まれました。新しい国で新しい生活のスタートでした。英語学校を運営してしばらく経つと、会社ACGから「今度はビジネススクールを設立して欲しい」との要望があり、オーストラリアのビジネススクールと提携してICLビジネススクールの開校となりました。2003年のことです。私はそれから4年ほど元の英語学校と新しいビジネススクールの両方の校長をしていました。2007年、会社は高校以降の専門学校を経営しないという方針に変わり、私に「ICLビジネススクールを買わないか」という話を持ちかけてきました。そして6月、私はICLビジネススクールを自分のビジネスとして20人の学生からスタート。後に別の英語学校を併せ、今の形態となりました。現在はビジネススクールと英語学校の両方をあわせて600人ほどの生徒がいます。400人がビジネススクールの学生で、200人余りが英語学校に在籍しています。学生の4分の3は海外からの学生。主に中国、インド、スリランカ、韓国から来ています。日本人の学生も最近来るようになって現在8−9人ほど。嬉しいです。もう少し多くなって欲しいと思っています。それから、ECEコース(Early Childhood Education)のコースにはニュージーランド国内からの学生も50人ほどいます。


子供の本を作る楽しさ

私はスコットランド出身です。イギリスのStirling  Universityで英文学を学び、卒業後、Edinburgh Universityで教職免許を取りました。英語教師になりたての初めの頃は海外へ出て、数年間エジプト、スペインで英語を教えました。イギリスに戻ってからは主にイングランドでマーケティングの仕事、教頭職、校長職など、学校の運営に携わってきました。もともとは教師でしたが、今ではすっかりビジネスマネージメント業に専念しています。忙しい毎日ですが、それでも5年ほど前に、イギリスのSurrey University の通信教育で児童文学の修士号を取りました。2人の子供のより良き父親になりたい、という動機で始めた修士課程でしたが、それによって童話を創作するのが趣味になり、これまでに2冊の絵本を出版しています。パフィンというスコットランドの鳥が、超高速で飛行したり、タイムトラベルしたり。旅の途中でいろいろなことに出会います。トーマスというニュージーランドに住む男の子も登場して楽しいですよ。話は割りと簡単に出来上がるのですが、いろんな詳細をチェックしたり絵を描いたりするのにずいぶん手間暇かかります。3冊目の構想もありますが、なかなか時間が無くて未だにスタートしていません。


生徒の自主性を開発する使命を担う

ICLビジネススクールの学生の大半はアジア人です。アジアでは先生が中心の教え方をします。先生が生徒の前で話をして、生徒はそれをノートに取り、試験の時には生徒がノートに取った内容を学習してきて答案用紙に再現する、というスタイル。でも、ここニュージーランドの学び方は全く違います。あくまでも生徒中心の授業。20−22人のクラスで、基本的には講義ではあるけれど、講師と生徒の距離が近くインターアクティブな環境をつくることで生徒中心の学習が行われます。先生はオーケストラの指揮者でしょうね。生徒各自は演奏家で、それぞれが指揮者の導きの下に自分自身で素晴らしい音楽を奏でていくのです。指揮者は方針を示すだけ、何も楽器を奏でません。本校が掲げる「生徒の自主性を開発する」という使命は、ここを卒業した学生がニュージーランドの大学に進学したり就職したりした際に通用する学習姿勢をつくります。また本校はニュージーランドの私立のビジネス専門学校で唯一、AUTでの単位認可が保証されていて、本校の課程に合格さえすればAUTに編入できるという特典もあります。もちろんICLビジネススクールに入学するにはペーパーテストと面接の入試があります。生徒の英語レベルが入学希望コースを学習するのに充分だと認められれば入学が許可されます。英語力が充分でないときは英語学校に行くことを勧め、数ヵ月後、再び入試を受けてもらいます。入学するコースにもよりますがIELTS5.5が目安、と考えてください。

学位過程開設を目指す。

ICLビジネススクールは2年ほど前から研究にも力を入れていて、講師たちは経済学や、マネージメント学、コンピューター学などの、プロジェクト、リサーチを進めています。それぞれの分野で博士号を取ったり、国際会議に出席したりと、学校の質の向上に努めています。最近ではe-wasteの研究をコンピューターの講師が中心になって始めました。この国は、私立の専門学校に学位を取得できるプログラムを開設させる認可をなかなか認めないのですが、近い将来、そんな教師陣や学校全体の質の向上への努力と成果が認められて、学位が取れる新しい過程が開設できるといいなと思います。

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