Vol.132 ニュージーランドで留学をし翻訳家を目指す


子どものころからの夢を叶えるため、ニュージーランドに来た瑞穂さん。教えられたことを忠実に、実践に活かし、プロの翻訳家を目指す。授業だけではなく、色々なワークショップにも参加し、翻訳のノウハウを身につけ、大学を卒業したばかりの彼女に今までの経緯を聞いた。

翻訳【Profile】
山本瑞穂
University of Auckland, Postgraduate Diploma in Translation Studies, Level 7
和歌山県新宮市出身。近畿大学薬学部卒。卒業後、4年間薬剤師として日本で勤務。2007年にニュージーランドにワーキングホリデーとして来航。一度帰国するが、ニュージーランドが好きで再度来航。オークランド大学で翻訳を学ぶ。趣味は釣り。


ニュージーランドへの想い

翻訳
Diplomaを取ることは、あくまで中間目標にすぎないと、次のステップに向かう瑞穂さん
翻訳
プロの翻訳家を目指す彼女の姿に、薬剤師としての顔もうかがえる
翻訳
ニュージーランドでも出会い運に恵まれ、休日には友人達と趣味の釣りを楽しむ
翻訳
夢は絶対に叶うと信じ続ける彼女の背景には努力の積み重ねがみえる

初めてニュージーランドに来たのは、私が高校生の時で、オネハンガハイスクールに3週間の留学をしました。その時は、ホームステイをしたのですが、そこのホストファミリーがとても素敵な家族で、ニュージーランドが大好きになったきっかけでもありました。大学を卒業し、薬剤師として4年間勤務した後、2007年にワーキングホリデーとして戻ってきました。ニュージーランドでは、自分の資格と経験を活かす仕事がしたいと思っていたので、Unichem Pharmacyで勤務していました。英語環境で仕事ができたので良かったです。2009年に帰国し、地元の調剤薬局で1年半勤務しましたが、やっぱり、翻訳家になりたいっていう夢を捨てきれず、再度、ニュージーランドに戻り、オークランド大学でPostgraduate Diploma in Translation Studiesに入学を決めました。日本とニュージーランド、両国で出会った人達に恵まれ、周りの協力もあり、好きな事をさせてもらえたことに、とても感謝しています。

私にとっての英語

もともと、英語が好きだったんですよね。英語の雰囲気が好きなんです。中学、高校での英語の授業も好きでしたよ。また、日本で外国人の友人にも恵まれていたので、たくさん英語を話す機会があったんです。ですので、ニュージーランドで生活を始めた時は、特に、英語が障害になるということはなかったですね。でも、翻訳の学校に通いたかったので、IELTSコースの学校には通いました。IELTSで必要なポイントを最短で取るのは、やはり、プロの先生から学ぶことだと思ったので。英語が好きなので、英語の環境で、英語に携わる仕事に就きたかったという願望はずっとありましたね。

ニュージーランドで翻訳家を目指そうと思ったきっかけ

漠然と子どものころから翻訳家になりたいと思っていたので、きっかけというか、翻訳家になるという夢を実現したかったんです。高校卒業後は、日本で、薬学部に入学し、そのまま日本で薬剤師という職に就きました。でも、翻訳家になりたいという夢は捨てきれなかったんです。どこの国でか、というのは考えるまでもなく、大好きなニュージーランドでした。ニュージーランドで翻訳家になるということは、また1からのスタートになり、道のりも長くなるわけですが、全く何の迷いもなかったですね。翻訳家になりたい、小さい頃からの夢を叶えたい、そういう一心で。迷いがあったとしても、気持ちのどこかでは、願望がずっとあったと思うので、遅かれ早かれニュージーランドに戻ってきてたと思うんです。留学生として、こちらの専門学校や大学に通うのは、費用もたくさんかかりますが、わたしは、もう一度、学生に戻り、diplomaを取得し、プロの翻訳家になれる道が開けたことに満足しています。

オークランド大学への入学

実際、授業に入ってみると、最初のうちはとても難しかったです。特に、英語で書くエッセイ。英語でエッセイを書くというのが私にとっては、最大の課題でした。日本語で論文を書く際にも、形式や順序があるように、英語のエッセイにもあって、こういう書き方があるんだ、と最初は学ぶ事がとても多かったですね。授業以外では、ワークショップなど利用しながら、とにかく懸命に勉強しました。その時に、私が思ったのは、「日本語で文章を書くこと」「日本語に慣れること」がすごく大事なんだということでしたね。授業で学ぶのは、翻訳理論と翻訳実践です。実践の授業は、日本人の先生ですが、そのほかの授業はもちろん全て英語です。また、実際に翻訳をされているプロの先生がノウハウを教えてくれたり、翻訳者が使う翻訳に特化したソフトウェアを使用し、コンピューターのスキルの勉強もしました。翻訳をする時は、「加えない、変えない、省かない」が大原則だと先生に教えられ、この3点を忠実に守り、翻訳しています。事実を忠実に伝えないといけない、でも、そのまま翻訳してしまうと、ニュアンスが違ってきてしまうことってありますよね。それは、国によって、文化、考え方、習慣が異なるからなんです。だから、日本のことはもちろんそうですが、翻訳する国の背景知識があるかどうか、ということがとても大事になってくるんです。例えば、文芸翻訳でいうと、映画の字幕。特に、ジョークなど笑う場面で、どう翻訳するか、どう翻訳すれば、日本語で鑑賞していても笑えるのか、ここが翻訳家の腕の見せ所ですよね。実務翻訳になると、マニュアル、レポート、報告書などの翻訳になるので、確実に事実を伝える、という点が大事になってきます。翻訳の仕事って、訳するターゲットの方に完璧に伝えることができて、初めて実績になると思うんです。

卒業して
大学を卒業し、diplomaも取得でき、小さい頃からの夢、翻訳家になる、という夢に随分と近づくことができました。次のステップとしては、ニュージーランドの翻訳協会に登録することです。そして、今後の課題は、自分がどんな翻訳家になれるのか、ということです。私が希望とする分野は、医療翻訳です。薬剤師という資格、知識、職歴もありますし。今でも、常に医療系の雑誌には目を通しています。例えば、ニュージーランドにはこうゆう薬があって、どういう症状の際に服用するのか、など。いつでも現場に戻れるくらいに、これまでに得た医療知識を衰退させないように保ちたいと思っています。将来は、医療分野で、翻訳家として活躍ができるようになれば、今まで自分が学んできたこと、経験したことが全て活かすことができるので最高ですよね。diplomaを取得した、というのはあくまでも、中間目標にすぎないので、これからも目標達成に向かって、努力していこうと思っています。

カテゴリ:通訳/翻訳
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