Vol.133 オークランド市長Len Brownインタビュー


人なつっこい笑顔が親しみやすいブラウン氏。ダイアリーいっぱいの、分刻みに予定された仕事をテキパキと精力的にこなし、彼のスタッフが舌を巻くほどエネルギッシュな人だ。数ヶ月も前にEキューブ編集部がもらった約束の日時に、オークランド タウンホールにある市長室を訪ねた。

レン.ブラウン【Profile】
Len Brown レン•ブラウン
Mayor of Auckland オークランド市長
1956年10月1日 Taumarunui(北島の中ほどにある小さな町)生。7歳のときにオークランドへ引っ越してきた。 Papatoetoe Intermediate Schoolから De La Salle Collegeへ進み、オークランド大学で法律を学び弁護士になった。1992年にマヌカウ市の市会議員に、そして2006年にマヌカウ市長となる。2010年10月、それまで7つに分割されていたオークランドを総括した新体制、オークランド•スーパー•シティの初代市長に選出される。趣味は「シティ」というほど夢中で仕事に打ち込んでいる頼もしい市長。夫人、3人の娘とマヌカウ在住。

Charlie's
市長は市民の代表者。一番良い常識、と選んでいくのに政治は必要ない。
Charlie's
現在のオークランドの一番の課題は交通。
Charlie's
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クリスマスには海外のビーチリゾート(場所は内緒!)で骨休めをする予定。
Charlie's
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スポーツやガーデニングが好きだが、今はそれを楽しむ時間がない。

住み心地の良い都市とは何か。

オークランドが現在の体制になってちょうど2年経ちました。私はこの都市の誕生から毎日、オークランドをより良い、住みやすい場所に改善するよう働いています。周囲で働くスタッフや市民の信頼と協力のおかげで、それは軌道に乗り、正しい方向へと進んでいると思います。毎日、私が何かを行う事によってこの都市の世界が変化する、ということを充分に承知していますから、個人的にはたいへんたいへん大きなチャレンジです。とてもやりがいがあります。楽しいです。「世界一住み心地の良い都市を創る」目標にしっかりと焦点をあわせています。理想的な都市とはどんなところでしょう? 地理的な自然の美しさを保ち、バランス良く開発された美しい都市。住む人が、ここは寛容で公平なところだと感じ、住んでいるのが好きになる都市。経済的にも素晴らしい機会が多く、人々がビジネスを始めたり、若い人が夢の仕事に就けたりする都市。これら3つがキーポイントです。さらに、オークランドは世界中でも最も多様の文化が入り混じった都市のひとつ。だから、ここに来る人たち皆が歓迎された、と感じ、地域社会にすんなりと入っていきやすいのです。


メルボルンをお手本に。

 私は、世界各地のいろいろな都市を訪問してその自治体がどのように運営されているかを視察することがあります。東京にも行きました。とてつもなく素晴らしいショッピングエリアがあり、また歴史的に興味深い場所もある。それから、マヌカウ市長だったときに姉妹都市であった宇都宮市にも行きました。宇都宮市は田園部と都市部が良いバランスに保たれた所で私は好きです。彼らのごみ収集と処理システムにはとても感心しました。このように、どの都市も私にとっては勉強です。いろいろな都市からいろいろなことを学び、オークランドに応用することを考えます。そんな中であえてひとつの都市を挙げるとすると、メルボルンには特に影響されました。なぜかというと、歴史的にオークランドには、はっきりとした未来像、プランがなかったからです。ノースショア、オークランドシティ、マヌカウ、ワイタカレなど7つの自治体がオークランド内にあってそれぞれが独自のプランをもってそれぞれ勝手なことをやっていましたからね。メルボルンは街が衰えかかっていた30数年前に、当時の市議会が大変はっきりとした長期プランを作り出しました。交通や文化、など3つか4つの最重要点を軸としたものでしたが、そのプランに30年以上も忠実に従ってきたのです。現在の、世界一住み心地の良い都市といわれるメルボルンがそうやって築かれました。このことは、新しくスーパー•シティとして共通のプランが立てられた今のオークランドにとって、重要なレッスンだと思います。オークランドはこれからの30年余り、その新プランにずっと沿って進んでいかなければなりません。そしてそれをしっかり行っていくのが市長の役目だと思います。どんなプランかといえば、たとえば住宅問題。今までオークランドは広がりすぎたきらいがありました。それをストップする。もっとコンパクトな都市づくりをする。中心部に高層の集合住宅を建て、近郊、たとえば、ミルフォードやニュー•リン、ヘンダーソン、南マヌカウなどに5−6階建ての低層集合住宅を建てる。集合住宅といっても決してただのシューボックスのような部屋ではなく、質の高いものでなければなりません。1、2,3ベッドルームのアパートメント。子供のいる家族も安心して快適に住める住宅を、緑がふんだんにある良い環境の中に造って行きます。 


教育、文化交流の場としてのオークランド

学生がどこで勉強するか、とくに海外からの留学生が教育の場選ぶ場所の条件はざっと挙げて以下6つあると思います。1. 安全。2.教育のレベルの高さ。3.コースの選択肢の多さ、多様さ。4.受け入れ体制の良さ。5.滞在する場所の選択肢の多さ。6.比較的低コスト。オークランドはこれを全て満たしていますよね。特に最近、世界の注目をあびているのは、オークランド大学、マッセイ大学、などの生体医学技術、または薬学のコース。バイオテック、エネルギー学なども、世界の最先端を行くテクノロジーがオークランドにあります。ニュージーランドは小さい国なので、この国の若い人にはどんどん海外へ出て、人生経験を積んでほしいと思います。私自身も大学を卒業した後1年間、いわゆるOEへ出かけました。でも、彼らには絶対に戻ってきてもらいたい。質の高い教育と実経験で得たレベルの高いスキルをこの国で生かしてもらいたい。だから、ここオークランドを世界一住み心地の良い都市にする必要があるのです。また、オークランドでは、チャイニーズ•ニュー•イヤーを祝うランタン•フェスティバルやコリア•デー、ジャパン•デー、など、毎年たくさんの文化イベントが開催されます。そのどれもが人気で、多くのオークランド市民でにぎわいます。食べ物は美味しいし、それぞれの文化紹介などとても興味深いものです。私はそんなイベントにもできるだけ参加して、市民と直接触れ合うように心がけています。アートギャラリーやスポーツ観戦、コンサートなどにもできる限り行きます。オークランドで毎日行われている出来事を肌に感じていたいですからね。

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