Vol.141 日本を出て実感した異文化間コミュニケーション


群馬県の公立大学法人、高崎経済大学が毎年実施する海外語学研修制度でアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスなど他にも研修先があった中でニュージーランドを選んだ内田早紀さん。大学が実施している留学への助成金制度を利用したため、自己負担が少なくなったと喜んでいる。他の国に比べて情報が少ないニュージーランドという国は何かのきっかけがないと決して来ないと感じていたからこそ、今回来てみようと思ったという。

【Profile】
内田早紀
高崎経済大学 
地域政策学部 観光政策学科2年
1993年栃木県小山市生まれ。高校の時から海外に興味があり、大学生になったら他に行く人がいなくても、ひとりでも行ってやろうと決意していた。アルバイトをして全渡航費・学費を捻出。帰国後は大学近くのラーメン屋で「まぜそば」を食べるのが楽しみ。


助成金制度でやりやすくなった留学

授業が終わったあとに仲のいい友達とお茶を飲みに行くのが楽しみ。

高崎経済大学は留学に力を入れていると聞いていましたので、在学中に海外ならばどこでも行ってみようと思っていました。今回の渡航費は家の近くのしゃぶしゃぶ屋で昨年末からアルバイトをしてお金を貯めました。この海外語学研修制度は大学の後援会・同窓会と高崎市から一部の援助が出ます。帰国後に研修結果をレポートにまとめて提出することが条件になります。最近は海外で研修する大学生のために様々な助成金制度が充実して来ていると聞いています。この制度を使わないなんてもったいないですね。最近の調査によると、日本全国の高校生の約6割は「留学したくない」と答えているそうです。その理由の上位は「言葉の壁」「経済的に厳しい」「外国での生活や友達関係が不安」なのだそうです。私が専攻している異文化間コミュニケーションはまさに現地の言葉や外国での生活に触れたり、現地の友人を作ったりすることが直接勉強に役立ちます。言いたいことが伝わらなかったり、相手の言っていることが分からなかったり、もう一度言ってもらってもまだ分からず笑ってごまかしたりすることは最初のうちはよくあることだと思います。こういう言葉の壁に跳ね返されて、外国語は上達して行くのではないでしょうか? また、外国での生活習慣や食生活は日本では体験できないいい機会だと思います。世界にはいろいろな食べ物があり、おいしいものやそうでないものがあること、それと比較すると日本は食べ物のレベルが本当に高いことが実感できます。こういったことは日本を出て、外から見ることで分かることだと思います。経済的厳しさは、助成金制度でだいぶ楽になります。私もアルバイトをして渡航費・学費を捻出できたわけですから、誰にでもできることだと思います。今回はひとりなので出発からニュージーランドに到着して最初の一週間はずっと緊張していましたが、あと10日ほど滞在を残して振り返ってみると、躊躇せずに思い切れば留学って意外と簡単にできるものなんだなと感じました。

ホームステイ

今回英語を勉強するAUT(オークランド工科大学)の付属英語学校International Houseからホームステイを紹介してもらいました。ニュージーランド人の若い夫婦と3歳の女の子の家庭です。この家庭にはAUTに通うベトナム人の男子学生が私と同じようにホームステイしていて、バスを使った大学への通い方や、私が通うInternational Houseの場所、昼食にお勧めの大学の周辺にあるレストランなどを教えてもらえました。ニュージーランド人の家なので靴を履いて家の中で過ごすものと思っていたのですが、この家では玄関で靴を脱ぎます。日本式なので親近感を持てました。この家には3歳の娘の面倒をみて、夕食を作り、奥さんの簡単な仕事を手伝うことをアルバイトにしているドイツ人の女性も家に出入りしていました。夫婦共働きなので子供を保育園に迎えにいったり、一緒に遊んであげたりする人が必要なのです。住み込みではないですが、お手伝いさん制度があるんです。夕食は日本と比べるとだいぶシンプルです。ピザの日、タコスの日、またある日にはコロッケ、茹でたブロッコリ、カリフラワーがあったり、フライドポテトがあったりします。時にはご飯も出ます。細長くて粘り気のないお米ですが。基本的には大きなお皿一枚にそれぞれを自分で好きな量を取って食べます。

英語の授業

第一日目にテストがあります。文法と家族について書く英作文、日本の生活について先生と一対一で行うスピーキングがありました。翌日から5段階あるレベルのちょうど真ん中のインターメディエイトのクラスに振り分けられました。朝8時から11時までのコアと呼ばれるクラスでは文法などの英語の基本、11時20分から12時50分までのクラスは先生が見つけてくれた各自の弱点を補うクラスに分かれます。私はスピーキングのクラスに行くことになりました。この英語の勉強を始めてもう少しで3週間経ちますが、自分の言いたいことを伝える力はついたかなと思います。でもヒアリングはまだまだです。

異文化

困ったことが一つありました。ホームステイファミリーが夜9時に寝てしまうのです。朝6時に起きて、7時には家を出る生活リズムなのです。日本ではアルバイトで夜型生活だったので、とてもこれにはついていけませんでした。さすがに9時には眠れず、寝たと思ったら起こされる生活が続き、私は8時間寝ないとダメなタイプなので最初の一週間は学校で眠くて仕方ありませんでした。ニュージーランドが3時間進んでいる時差ですので、ニュージーランドの午後9時は日本の午後6時です。ホームステイが起きる午前6時は朝の3時です。今はもう慣れました。あともう一つ感じたのは、思ったほど物価が安くないですね。ジュース1本が2ドル(約160円)、お菓子も2ドルから3ドル(約160円から240円)もして、気軽に買えないですね。小腹がすいた時に困ります。同じようなものが日本では105円なのに。野菜やビーフは日本よりずいぶん安いみたいですけれど。これらのことは異文化と解釈するようにしています。どちらが良いとか悪いとかではなく、ひとつの体験として勉強に役立てたいです。卒業後はまだ具体的に頭に浮かんで来ないのですが、公務員か銀行、信用金庫、旅行会社などで、今勉強している異文化間コミュニケーションが活かせればと思っています。

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