Vol.143 NZでホスピタリティを学ぶーAIS


ニュージーランドではホスピタリティの勉強が盛んだ。というのもホスピタリティの仕事がニュージーランドのみならず、世界中で必要とされているからだ。日本で勉強するホスピタリティは日本語でのホスピタリティだが、ここニュージーランドでは英語でのホスピタリティ、つまり、ダイレクトで世界につながっているホスピタリティが学べるのだ。Hamishは海外でホスピタリティ業界に入り、業界への興味が膨らんで、学位までとってしまったという筋金入りのホスピタリティ仕事人だ。AIS St Helensのホスピタリティ・プログラムを仕切る彼にコース内容と将来の可能性について語っていただいた。

ais【Profile】
Hamish Small
AIS St Helens Academic Head of Hospitality
Management Programmes
1971年4月21日生まれ。
ノースランドのMaungaturotoにある200エイカーのファームに住む。オークランドでの仕事は火曜日から金曜日まで。その際は学校内の宿泊施設で生活。土曜日から月曜日まではファームでイギリス人の妻と三人の息子と過ごす。

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必要に迫られてこの業界へ

私はワイカト地方の酪農家に生まれました。その後オークランドに移り、高校はノースショアのWestlake Boys High Schoolに入学しました。ラグビーで有名な高校でしたので私もプレーしました。ラグビーでの興味が高じて、高校卒業後ロンドンに住んで、引き続きプレーしました。これは多くの若いキウイが経験するOE(Overseas Experience)ですね。しかし、プロではありませんでしたので、住む場所と生活費を稼ぐ必要に迫られました。就いた仕事はホテルのシェフでした。それまでにシェフの経験があったかと言えば、ないと言った方が正しかったと思います。ですが、すぐに各部門のヘッドシェフを助ける、コム・シェフに抜擢されました。やる気を買われたんですね。その後バーに移り、バーテンダーの見習いをへて、21歳でバ--マネージャーになりました。2年でバーマネージャーになれたんです。ここでバーの経営も経験しました。その頃気づいたのは、これらの仕事は自分に向いているのではないかということです。その時には私はホスピタリティの業界で生きていこうと決めていました。その7年後にイギリス東南部の小さなホテルのGMになりました。


資格取得に動く

2003年にニュージーランドに戻ってきました。南島の南端、インバーカーギルに住みました。ホスピタリティ業界での経験を活かしてLicensing Trustに就職しました。Licensing Trustとはお酒とどう付き合ってコミュニティを形成して行くかを啓蒙する団体で、禁酒法のあった時代にさかのぼるほどの歴史があります。お酒とコミュニティは深いつながりがあり、お酒を売る人とそれを飲むことで地域に還元する人がいるコミュニティの治安や風紀を維持する目的があります。この仕事でインバーカーギルのバーやレストランとつながりができるうちに、私は実際にホスピタリティの経営レベルの勉強を、そしてそのレベルの資格の取得をしていないことに気づきました。経験やディプロマはあってもそれを裏づける資格がなかったのです。2006年にインバーカーギルのSouthern Institute of Technologyでホスピタリティの勉強を始め、2009年にAUTでMaster of Hospitalityの資格を取得しました。卒業後はこの資格が活かせ、オークランドのバーやレストランのプロを育てる専門学校The Professional Bar and Restaurant SchoolのCEOとして2年間勤務しました。


ホスピタリティを教える

今の仕事に就いたのは2013年です。 Academic Head of Hospitality Management Programmesの仕事はホスピタリティの勉強内容を業界で使えるように整えていくことです。さらに、卒業生が仕事に就けるように業界とのコネクションを維持していくことです。AISのホスピタリティのコースには3つあります。1、Diploma in Hospitality Operations (Level 5) このコースはホスピタリティのエントリーレベルの資格です。できるだけ早く現場での戦力になれるトレーニングを行います。7つの必修科目があります。ホスピタリティ業界とは何か、レストラン・カフェ・テイクアウェイ店での食べ物や飲み物の作り方・出し方、コミュニケーションの方法、会計・財務の基礎、業界動向、そして旅行業界との関連性などの勉強をします。1年フルタイムのコースです。卒業後は現場の部門責任者としての仕事に就くことが可能です。2、Diploma in Hospitality Operations Management (Level 6) このコースは現場をどのように運営していくかという、上記のLevel 5に経営的要素を入れた2年のフルタイムコースです。14科目あり、業界の動向、マーケティング、設備・施設の最新情報、法的規制などの勉強内容が加わります。卒業後は管理部門の責任者としての仕事に就くことができます。3、Bachelor of Hospitality Management (Level 7) このコースはニュージーランドや世界のホスピタリティ業界で経営者、管理者、責任者として仕事をしたい人のためのコースです。上記のLevel 5、Level 6にさらに7つの座学コースを加えた3年のコースです。経営効率、新業態研究、業界調査研究などが加わります。Level 5から始めて、Level 6、Level 7へとパスウェイがあり、勉強するに従って高いレベルに行けるのです。他の学校でホスピタリティを勉強した学生がもっと高いレベルまで勉強したいとAISに入学するケースもたくさんあります。


世界のホスピタリティ業界とのパイプ

今年末に高級ホテルSOFITEL Singaporeがオープンします。SOFITEL はホテルグループACCOR ホテルズのラグジュアリーブランドでもあります。GMはAISの卒業生で、経営メンバーでもあります。このパイプでAISの卒業生はシンガポールのラグジュアリーホテルで仕事を得られる機会が増えます。特にBachelor of Hospitality Management (Level 7)を勉強した生徒は即戦力として就職も可能となるでしょう。AISで学べるホスピタリティは長いコースばかりではありません。日本人のワーキングホリデーの方々でホスピタリティに興味がある方にお勧めの短期コースがあります。それはNational Certificate in Hospitality (Cafés) (Level 3)で学校内のカフェでエントリーレベルの実務を学ぶ、約3ヶ月のフルタイムコースです。内容は衛生管理、ベイキング、パスタ・野菜料理・サンドイッチ作り、カフェカウンターでのサービス、カスタマーサービスなどを勉強します。卒業するとバリスタの資格も取得できます。ホスピタリティ業界は世界中で伸びています。ニュージーランドから世界で知られるような業界人が輩出されれば、ニュージーランドのホスピタリティはより注目を集める事になるのではないかと思います。カフェなど飲食産業に始まるホスピタリティ業界、皆さんの興味を一歩引き上げホスピタリー・マネージメントへの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?

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