Vol.144 Auckland Goldstar Institute - Diploma in Healthcare Studies


ニュージーランドの北島東部にあるギスボーンの老人ホームでレクリエーション係となるDiversional Theapistとして働いていた榛木久実さん。現在は個人的な理由で日本に戻っているが、介護職から永住権取得を目指していた。介護職から永住権取得を目指す方々も今後増えてくる事が予想されるだけに、榛木さんに参考になるポイントを解説していただいた。

whitereia【Profile】
榛木久実(ハリキ・クミ)
京都大学法学部卒。
日本ではホームヘルパー2級・保育士・日本語教師の資格を持ち、カウンセリングセンター(大阪内観研修所)や介護・保育施設で勤務。Auckland Goldstar InstituteではDiploma in Healthcare Studies Level 5コースを終了。この仕事を通してフランス人のパートナーと出会う。

AGI介護
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大変だった勉強と助けあう喜び
私は、日本では、各種心のケアと学習指導、福祉分野に従事していました。こういった仕事が好きで、知識や技術も高めたく、また原発のないNZの環境も魅力的で、介護コースで名高いAuckland Goldstar Institute(AGI)で勉強する事に決めました。勉強内容は介護に関する科目、医学の基礎(高齢者や障害者の方の主な病気・認知症状について、薬の知識、聴診の仕方、脈や血圧の測り方と判断法など)、ファーストエイド、施設経営などの座学と介護実習でした。最初に乗り越えなければ行けないのは、現地のスピードの速い英語コミュニケーション。先生や同級生には、看護師さんも多く、看護学校レベルの知識を短期間にぎゅっとつめて英語で説明され、おまけに同級生から学級委員長まで任され、慣れるまでは大変でした。 でも、英語環境にいますので学ぶチャンスも多く、勉強会や、周りの学生のポジティブさも、よい動機付けになりました。こうして無事カリキュラムをこなし、のちに日本の通信教育も終えて、翻訳の仕事にかかわるという選択肢も広がりました。そして、卒業式のクラス代表スピーチでは、みんなで国や文化の違いを超え、互いを理解しあい、家族のように助け合ってゆこうと伝えました。価値観はばらばらですが、多様性を楽しみ、乗り越え、笑顔で分かり合えたときの喜び・やりがいはひとしおでした。

卒業後から仕事を見つけるまで
在学中は、日本語指導のアルバイト、日本の反核反原発活動の紹介と協力を呼びかけ、また、教会での障害者さんのデイケア&介護イベントや小児科病院支援ボランティア等に参加しました。のちに、活動した教会の神父さんと、AGI介護コースの主任の先生が、身元照会先になって下さり、10月の卒業前後くらいから就職活動をはじめました。2012年12月初めには、ウェリントンにて、マウプイア・ライフケアという介護施設で、フルタイムの就労先が見つかりました。職務内容は、技術職であるレクリエーションオフィサーの仕事が毎週25時間&ケアギバーの契約が約12時間。永住権申請は出来ない就労形態でしたが、後につながるよい経験でした。その後2013年の6月ごろ、AGIのメールにて、ほかの会社でフルタイム技術職の人材を募集しているという連絡が入り、応募。書類審査、近隣での面接を経て、SKYPEを通じ、本社クライストチャーチオフィスとの面接。このとき、これまでの活動の詳細を、クラフトや、マッサージで使っているアロマオイルの効能・効果も加え説明しました。また、これらと組み合わせた、内観的な心のケア活動を紹介しました。これは、周囲にしてもらったことや、お返しをしたことを互いに考え、すてきなメッセージを送りあおうというセッションです。これは認知症やうつ症状の緩和、人間関係向上にとても効果的でした。内観は日本発祥のセラピーで、日中欧米などで導入されています。NZの介護施設では、おそらく史上初でしたが、好評で、この成果は日本の学会でも報告できました。そして幸運にもギズボーンにあるLeighton Houseという老人ホームでの、毎週30時間のダイバージョナルセラピストの仕事で契約をいただきました。日本やNZでの仕事・セラピーの内容とその効果をわかっていただけた事、NZでの学習内容が、評価されたのではと思います。

スキルドワーカー(技術職)であること
介護職はニーズが多いですが、ケアギバーは技術職とみなされず、永住権申請には、フルタイム技術職での就職が必要だと思います。就職活動では経験がものをいい、ビザ申請時の書類では、仕事+資格が大きく評価されるので、ボランティアやケアギバーの職名ででも、将来つきたい職に近い経験は大切です。よい人には、身元照会先にもなってもらえますし、実際の現場がわかり、技術も向上します。なお、移民局の規定はころころかわり、注意が必要です。 ダイバージョナルセラピストの職務は「利用者さんが今日も一日ベッドから起きて活動しよう」という動機付けからはじまります。体操や音楽、カウンセリングやマッサージ、手作りの工作の時間、ボランティアさん訪問のアレンジ、クイズやお茶とコミュニケーションの時間、外出支援などを通じて、入居者さんが日常生活において心身の健康と生きがいを保てるようにサポートする仕事です。介護にもかかわることで、その方の心身状態や、思い、人生を知ってゆくこともでき、一人一人にあったサービスを考える事も大切なんだと感じました。 NZでは、周囲の人やコミュニティーでの助け合い活動が活発です。施設でも、子供たちのための基金集めのクラフトづくり&お菓子販売の企画もすすめましたが、皆さんが協力的でした。ボランティアさんの訪問も多く、私たちの施設にも、地元や各国から来て下さいました。私はフランスから来てくれたDavidoと意気投合、よきパートナーになることが出来ました。彼は折り紙などのクラフトづくりや音楽活動をしてくれ、また日本の被災地支援アートもブログに紹介しています。

http://fantasy-art.overblog.com/ また、現地活動で役立った英単語や歌などを、友人とウェブで紹介しています。皆さんの英語学習のお役に立てばと思います。

http://heartland.geocities.jp/increasingmountain/home.htm 内観と助け合いの心は、人本来の生きる力と国境を越えた幸せにつながるものですね!現地の皆さんの言葉は、今も心に残っています。「何がかけていようとも人生は間違いにはならない」「Live and Hope!」そして「Be natural!」。こういったメッセージと活動報告は、自殺・うつ病発祥も社会問題である日本とNZにて本にし、問題改善に役立てたいと思います。

各種法律や移民局の規定等は改定されている場合があります。詳しくはお問い合わせください。

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