Vol. 160 Career Interview

「美味しかった」、それが St. Pierre's との出会いです


St.Pierre's International Ltd. 高田 剛

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ワーキングホリデー中に偶然入ったお寿司屋さん。その美味しさに心を奪われ、勤め始めて15年。
ご飯炊きから始まったSt.Pierre’sでのキャリアは、今、お客様に質の高いお寿司とサービスを提供するためのトレーニングプログラムを管理するマネージャーに。
しっかりした店舗オペレーションを行う一方で、経営者と気軽に話ができるファミリー的な雰囲気が大好き。
「これからもずっとSt.Pierre’s」、そう語るニュージーランドで日本のお寿司のファンを増やしている立役者に話を聞いた。

高田 剛 (たかだたけし)
St.Pierre’s International Ltd
1973年生まれ。中学・高校時代柔道部に所属。この時にチームワークの大切さを学ぶ。
一番好きなお寿司は ダブルアボガドサーモン。
お休みの日は家庭サービス。3歳の子供と遊ぶのが平日の忙しさの息抜きに。

- St.Pierre'sとの出会いは?

大学で機械工学を学んだ後、IT系の会社に就職し3年程勤務しました。その後、海外に出たいと思い、2000年にワーキングホリデーでニュージーランドに来ました。26歳の時です。ある日、ニューマーケットのフードコートでお寿司を食べたのですが、それが意外においしく、思わずそこで働きたいと思いました。それがSt.Pierre'sでした。

ワーキングホリデー中は、英語を十分に話すことができませんでしたから、ずっとお店の奥でご飯を炊いていました。その後、会社のサポートを得てワークビザを取りました。仕事はきつかったですが、会社のファミリー的な雰囲気が好きでしたし、毎日達成感がありました。また、何よりお客様の満足を直接感じることができ、日本での仕事とは違う面での仕事の面白さを知りました。それからずっとSt.Pierre'sです。15年になりますね。

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- 仕事の内容はどのように変わっていきましたか?

ニューマーケット店からパクランガ店、エリオットストリート店へと移りました。ご飯を炊くところからお寿司を巻くことを覚え、パクランガ店でマネージャーになりました。そこで経験を積んだ後、エリオットストリート店のマネージャーになりました。

ある日休暇から戻ってくると、ダイレクター(経営者)の3人に焼肉を食べに行こうと誘われました。ペリー、コスタ、ニック兄弟は経営者ですが、よくお店に顔を出していたので特に誘われても驚くこともなかったです。その席で言われたのが、「今後、チェーンストアとして会社を大きくしたい。ご飯の炊き方からお客様対応まで全てに関するマニュアルを作ってくれ」でした。そのオファーには、かなり驚きましたが快諾しました。大学時代にしていたアルバイトや前職での経験から、きちんとしたマニュアルがあれば、チェーンストアを運営する会社として、この会社が成功するのではないだろうかと日頃から考えていました。その日から一転、店舗運営及び作業のマニュアル作りが仕事になりました。当時既に結婚していましたから、生活の為にもこの地に根をおろし、しっかりやろうと思いました。

マニュアル作りには数ヶ月かかりました。マニュアルを完成させた後は、それが実行されているかを確認するためお店を回る仕事をするようになりました。当時は、"薄く広く"という対応しかできませんでしたので、なかなか上手くいきませんでした。しばらくしてエリアマネージャーというポジションにつきました。当初は2人で15店舗ずつ担当しましたからとにかく大変でした。現在は50店舗が見える規模になりましたので、自分も含め5人で全店舗を担当しています。

- 全店舗で同じ味、同じサービスを提供するためにされていることは何ですか?

弊社ではアソシエイト(従業員)に対しトレーニングプログラムを実施しています。店舗スタッフには"寿司マスタートレーニングプログラム"、マネージャーには、"マネージャートレーニングプログラム"を実施しています。

"寿司マスタートレーニングプログラム"では、仕事の内容ごとにゴールと手順を定めて、3~6ヶ月かけてトレーニングし、ゴールをクリアします。そして次なるゴールに向けて進んでいきます。このプログラムは、それぞれの人が各々で決めたゴールに向けてモチベーションをあげることになります。面白いと思いますよ。

"マネージャートレーニングプログラム"はレクチャーとテストで構成されています。お店での実践とともに、知識を増やしていこうとするプログラムです。

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- そうしたトレーニングをするにあたり気をつけていることは何ですか?

弊社は、日本人だけでなく様々な国・文化をバックグラウンドに持つ人により構成されています。ほとんどの場合、英語が第2言語となりますので出来るだけ簡単な言葉を使い、ダイレクトに伝えることを意識しています。「言わなくてもわかるだろう」的な考え方では、メッセージが伝わりません。クリアコミュニケーションが大事ですので、メッセージが一方通行にならないように、わからないことはないか、常にこちらから質問しています。トレーニングの過程で意見の食い違いが生まれることもありますが、そういう場合は、私たちがやっていることは、個人の趣味ではなくビジネスであること、プロフェッショナルとしてお客様に満足していただくために必要なトレーニングであることを説明します。そう話すと、ゴールを理解できるのか、みな納得してくれますね。

- キャリアアップのために会社がしていることは他にありますか?

弊社では、ユニークな制度を用意しています。会社の基本方針としてアソシエイト(従業員)に対しキャリアアップを奨励しています。そのため、シニアマネージャーに対し、パートナーシップ制度というキャリアプランを用意しています。パートナーシップ制度は、「YOUMAYBEARICECOOKERTODAYANDAPARTNERTOMORROW」(今はご飯炊きでも将来はビジネスパートナー)というコンセプトのもとに、シニアマネージャーが共同経営者として会社と共に資金を出資し、新店舗を出店します。日本の暖簾分け制度をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。シニアマネージャーになる過程は、簡単ではありませんが、現在8人がパートナーシップ制度の下に店舗運営しています。

また、6か月以上在籍しているアソシエイト(従業員)に対し、プロフィットシェアリング制度も実施しています。簡単にいうと積み立て式のボーナスです。ニュージーランドでこのような制度を実施している会社は稀ではないでしょうか?

- 今後のご自身のキャリアアップについてお聞かせください

現場を離れてもう5~6年程になりますが、現在の仕事はゴール到達までに時間が掛ります。お店での仕事で大切にしていた1日1日の達成感を懐かしく思います。いつかこの会社のパートナーシップ制度を使って自分のお店を持ちたいですね。他でお店を出すことは考えられないです、この会社のファミリー的な雰囲気が大好きですから。これからもSt.Pierre'sでずっとやっていきますよ。

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- 若い人たちに伝えたいことを教えてください

ふたつあります。ひとつは、レールからはずれるのを恐れない。いろんなことにチャレンジして欲しいと思います。ノーリスク、ノーリターンです。もうひとつは、海外に出て日本を見て欲しい。外に出るからこそ日本の良さが解るということがあります。自分も日本食を扱う仕事でなかったら、この会社を辞めていたかもしれません。日本の文化を感じられるのは楽しい。

高田さんへ

お客様にご満足いただけるよう、品質の高い商品とサービスを提供することが会社にとって最も大切なことです。そのために私たちはユニークなトレーニングプログラムを採用しています。そのプログラムを作り上げたのが彼です。彼に最初に会った時は、とてもシャイで、英語もあまり話せなかったんですよ。今では大勢のスタッフを前にレクチャーしています。とても才能がある人物で、会社にとってはなくてはならない存在ですね。

NickKatsoulis
Director,St.Pierre'sInternationalLtd.

カテゴリ:Career Interview
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