Vol. 177 特集

日本語と私:前編 - 日本語を学ぶ場 -


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 私たちがいつの間にか身に付け、普段何気なく使っている日本語。日本を離れて生活していると、不意に耳や目に入ってきた日本語にほっとしたり、懐かしかったりした経験がありませんか?
 話者の数では世界第9位の日本語ですが、話者のほとんどが日本に住む人に限られ、日本語を第一言語としない人にとっては難解と言われています。また、異国の地で日本語を習得することも容易なことではありません。
 それでも、ここニュージーランドで、日々日本語を学ぶ人、それを支える人がいます。今回の特集は、子どもから大人まで、日本語に携わる人々を紹介します。

  

日本語継承センターJKET3.png

(Japan Kauri Education Trust)

 子どもたちの元気な声が教室いっぱいに響く、日本語継承センターの幼稚部の教室。この日はゴム跳び遊びをしながら「伸びる」「縮む」などの動詞、パズルをしながら「玉ねぎ」「いちご」など、野菜や果物の名前を覚えていました。
 教室に通うのは、親のどちらかが日本人の家庭の子どもたち。家族間の会話だけでは補いきれない日本語の語彙を、遊びを交えた活動の中で覚えていきます。「発話は難しくても、子ど

JKET2.pngもたちは聞いた言葉を頭の中に溜めて、そのうちに話せるようになるもの。たくさん話しかけて言葉のシャワーを浴びせています」と同センターのヨウコ先生。「将来子どもたちが日本で暮らすのか、他の国で暮らすのかは分からないけれど、日本語ができたら人生の選択肢がより増える。可能性を広げてほしい」と話します。

 幼稚部のほか、平日の放課後または土曜日の午前には、5歳児以上を対象とした「継承部」も活動。レベル別に日本語の文法などを学んでいます。同センターでは1人1回限り無料体験入学を随時受け付けています。 

【幼稚部】木曜日午前9時半〜11時半JKET4.png
【継承部】平日午後3時45分〜5時45分/
土曜日午前10時〜正午
225 Archers Road Glenfield, Auckland
Email: office.jket@gmail.com

 

 

 

 

 

 

 

 

おひさま日本語教室

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 ノースショア・グレンフィールドにある教会で毎週金曜日に開かれている「おひさま日本語教室」。5歳から読み書きの練習を始め、6歳から12歳までのクラスでは、日本の文部科学省認定の教科書を使用して学習します。
 教鞭を取るのは日本の幼稚園、小学校の教員経験者、有資格者。ニュージーランドでも10年以上指導経験がある先生が中心になっているため、授業は専門的で、一人一人のレベルや進度に合わせた効果的な指導が行われています。教員の一人、ユウコ先生は「ここは将来の土台作りをする場所。読み書きの習熟には地道な積みohisama1.png重ねが必要で、面倒がる子もいるけれど、週に一度でもやり続けると差が出てくる。友達と一緒に"勉強"と意識せずにやっていることも全て日本語の学びにつながっている」と言います。
 毎週の授業の他にも、ひな祭りや七夕といった日本の季節の行事や、運動会や学習発表会、卒業式など日本の学校に倣った行事を開催。他の学年との交流を通じて子どもたちは上下関係や上級生としての振る舞い方などを学んでいます。

金曜日午後4時〜5時/午後5時〜6時
80 Chartwell Avenue Glenfield, Auckland
Email: ohisama2010@gmail.com

 

 

 

 

 

 

 

 

JAM+

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 金曜日の午後5時。オークランド大学の一室に次々と集まってくるのは、日本語を学びたい同大の学生と、近隣の語学学校の生徒など英語を学びたい日本人。テーブルに着くと、日本語と英語の「Language exchange」が始まります。
 設立から5年が経つ「JAM+」のミーティングには、毎回約80人が参加。年間の参加者数は、のべ500人以上に上ります。週に一度のミーティングのほか、バーベキューやロトルアなどへの小旅行を通して交流を深めています。
 今年の代表を務めるアレクサンダーさんはハJAM+1.pngイスクールで日本語と出合い、日本への留学経験もあります。日本語の習得を通し、言葉だけでなく、日本人の礼儀正しさや謙虚さを学んだと話します。代表としての目標は「JAM+をもっと大規模にすること」。数年前から飲食店などで特典が得られる「メンバーカード」を作るなど、思考を凝らした活動を続けています。
 「JAM+は学生が日本語に触れるMain Channelの一つになっている」とアレクサンダーさん。若者たちの活動によって、日本から遠く離れたニュージーランドの地に"日本語の種"が蒔かれています。

 

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金曜日午後5時〜6時半(ホリデー期間は休止)

Science Building, The University of Auckland
Email: jam.plus.home@gmail.com

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリ:特集
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