Vol. 180 Student

松本史子さん CCEL【卒業生】

「自分はどう生きたいか」 留学して世界が広がったことで 考えるようになりました


メインイメージ

 茨城大学で宇宙測地学を専攻する松本史子さんは卒業を前に大学を休学し、生まれて初めての海外生活を送っています。CCELのクライストチャーチ校で過ごした3カ月は、英語のレベルアップだけでなく、今後の人生を考えるための貴重な時間となりました。大学の教授の勧めもあり、残りの留学期間はウェリントンの研究機関で研究に携わる松本さん。「今とてもわくわくしています」と話す松本さんに、留学を通して考えたことや今後の目標について語っていただきました。

松本史子(まつもと ふみこ)さん

 1994年生まれ。茨城県出身。茨城大学4年。ワーキングホリデー制度を利用し、2016年9月にニュージーランド入り。カンタベリー大学付属の語学学校CCELのクライストチャーチ校で英語を学び、2017年1月からはウェリントンにある国立の研究機関「GNS Science」で研究に携わる。宇宙測地学についての研究を続けるべく、帰国後は大学院へ進学することを考えている。

世界を視野に入れた進路選択

 「就活」って言葉が身近になってきて将来について考えた時に、留学に行った友達の話を聞いて、「世界を視野に入れるってかっこいいな」って思ったんです。それまで一度も海外に出たことはなかったんですけど。自分も留学を経験したいって。
 大学では「宇宙測地学」を専攻しています。中学の時から理科の授業が好きで、楽しくて。地震とか火山とか、自然現象にも関心があります。出身の茨城県は日本の中でも特に地震が多い地域なので、小さい頃から地震に興味がありました。大学の研究室も地震学が専門の教授のところを選んで入りました。
 教授に留学のことを相談したら、「語学学校に通うだけじゃなくて海外の研究機関で研究してみるのもあるよ」ってアドバイスしてくださったんです。アメリカ、カナダ、イギリス...いくつか候補があった中にニュージーランドもあり、断層とか、面白い地形がたくさんあると聞いて興味を持つようになりました。クライストチャーチを選んだ理由の一つも、東日本大震災と同じ年に大きな地震が起きた場所だから。普通なら地震があった地域を避けるのかもしれないけど、私の場合は逆なんです。その場所に行ってみたいと思ってしまう。自分の目で見てみたくなるんです。

 

初めての海外生活で得た気付き

180student_03.jpg

 海外で生活するのは今回が初めてで、最初はわくわくしてきたんですけど、到着してすぐは言いようのない絶望感を味わいました。スマートフォンが使えず、どこにスーパーがあるのかも調べられなくて。英語にも慣れていなかったので言いたいことも言えないし。でも、学校が始まってからは変わりました。友達もできたし、英語を話すことへの抵抗もなくなりました。友達は中国、台湾、タイ、インドネシア、ロシア、ブラジル、コロンビア、ドイツ、ベルギー...スコットランドの出身の人もいます。
 日本だと人と違うことや間違えることに対して否定的な風潮があるけど、ニュージーランドは違うと思いました。先生に気軽に質問できるし、間違えることは恥ずかしくないって思うようになりました。間違うことより、黙ったままでいることの方が良くないって。
 CCELでは週に3回、「PWクラス」という時間があるんです。生徒の英語のレベルをごちゃ混ぜにして、グループワークをするんです。1週間同じ題材をテーマに話し合ったり、プロジェクトを作って最後にプレゼンテーションをしたり。この前は5、6人のグループでアプリケーションを作ってみようっていうのがあって。私たちのグループはファッションアプリみたいなものを作りました。あとはオークランドの地価が高騰しているっていう話題についてみんなでウェブサイトを見たり、対策を考えたりしました。実生活につながる内容が多いので、実践的な英語が身に付くと思います。

180student_04.jpg

 

母親の死から考えた「生きること」

 もともと楽天的なところはあるんですけど、ニュージーランドに来て生活するようになってからさらに楽天的になった気がします。「どうでもいい」って意味ではなくて、何か障害があっても、「どうにかなる」「どうにかできる」って思えるようになりました。いろんなことに挑戦することへの壁が低くなった気がします。新しいことに踏み込めるようになった。あとは、英語っていう言語だからなのかもしれないけど、自分の意見をしっかり言えるようになりました。
 実は、一昨年母が亡くなったんです。そのことも留学の大きな決め手になりました。母が亡くなって、生きることとか死ぬことを考えた時に、「難しい方を選ぼう」って決めたんです。簡単なところから難しいところに上がるのは大変だけど、若いうちに苦労を買ってでもして、難しい道を選ぼうって。海外での生活は全部自分で管理しなくちゃいけないので、大変なこともあります。甘えることもできるし、何かとセーブしてしまうのも自分自身なので。簡単な方を選ぶのは簡単ですけど。

 

180student_02.jpg留学を通して自分自身と向き合う

 留学をする前は、学部を卒業して、就職をしてって考えていたんですけど、こっちに来て自分はどう生きていきたいのかを考えるようになりました。一人になる時間ができて、どうやって生きていきたいかだんだん考えるようになって。自分の存在意義だったり。日本の外に出て世界が広がった分、考え方も変わってきました。今はもっと勉強したいって思っています。
 私が研究している「干渉SAR」という技術は、衛星から地表を精密に観測するもので、防災とか環境保全、国際協力の分野にも生かすことができます。90年代くらいからの技術で今はまだその研究者が少ないんですけど、教授の知り合いのつてでウェリントンにある国立の研究機関「GNS Science」で干渉SARの研究をしている方を紹介していただけて。3カ月間そこでお世話になることになりました。英語でこちらの研究者の方とコミュニケーションをとりながらやっていかなければいけないので、とても緊張しています。でも、学部生が海外で研究できるというのはめったにない貴重な経験なので、教授には本当に感謝しています。
 研究を終えて日本に帰ったら大学の研究を続けて、卒業して。大学院を日本にするか海外にするか迷っています。かっこ良すぎるかもしれない。自分のことじゃないみたいです。でも、今すごくわくわくしています。この短期間で人生ががらっと変わった気がします。

180student_01.jpg

カテゴリ:Student,英語で学ぶ
各種法律や移民局の規定等は改定されている場合があります。詳しくはお問い合わせください。

お問い合わせはこちら