Vol. 183 NZ式就活メソッド

第3回 ネットワークを活用した就職活動


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Migrant Action Trustについて(話・西村達男)

http://www.migrantactiontrust.org.nz

 2003年設立のNGO。「移民の国」ニュージーランドにおいて移民が抱えるさまざまな問題の解決をサポート。日本語での仕事探しセミナーも年に数回開催している。

人とのつながりから仕事が見つかる

 ニュージーランドでは、"Hidden Job Market"といって一般には公開されていない求人が労働市場でかなりの割合を占めます。これはつまり、雇用主が直接知っている人や、スタッフや友人が推薦する人から採用者を決めるケースが多いということです。求人広告は出されることもありますが、採用者はすでに内定しているわけですので、あくまで形式上のものになります。
 多くの求職者がSEEKやTrade Meなどの求人サイトで仕事を探しますが、このような状況があるため、競争は厳しくなりがちです。一方、個人的なつながりを通じて仕事を紹介してもらうと、トントン拍子で仕事が決まるといったことが起こります。したがって、求人サイトなどのオーソドックスな方法だけに頼らず、ぜひネットワーク(人脈・コネクション)を通じた仕事探しも視野に入れてみてください。

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「紹介してもらえる人」になるために

 ホストファミリーやアルバイト先の仲間、学校のクラスメートなど周囲の人たちが、求人の話を聞いた時、真っ先に自分にその仕事を紹介してくれるようになると心強いでしょう。そのためには、普段から信頼してもらえるような関係を築いておきたいものです。そうすることで、「サポートレター(推薦状)」を頼んだ時に快く書いてもらえたり、「レフェリー(応募者のスキルや人柄を企業が確認したい時に、電話などで応答してくれる人)」になってもらうこともできるでしょう。
 また、私たちは移民や留学生だからこそ、新しく出会った人たちに自分のことをよく知ってもらえるようコミュニケーション能力を磨く必要があります。そのためにおすすめしたいのが、「エレベーターピッチ」の練習です。同じエレベーターに乗り合わせた人と、行き先の階に着くまでの間で話をすると仮定し、その30秒ほどの限られた時間で、自分のスキルや長所、これから何をしたいかなどについて最大限アピールする練習をするのです。これが上手にできるようになると、人脈作りや採用面接など、いざという場面で自分を印象付けるのに役立ちますので、ぜひ実践してみてください。

ボランティア・インターンシップ

 ニュージーランドの就職活動では、現地(ニュージーランド)での仕事経験(Local Work Experience)があると大きなプラスになります。逆に現地の仕事経験がないと、母国で実績が高かった人や、英語圏からの移住者であっても、それを理由に断られると聞きます。
 インターンシップやボランティアは、無給のものが多いですが、現地での仕事経験を得られる貴重な機会です。CVにも「職歴」の一部として書くことができます。また、それらの仕事を通じて上司に評価してもらえると、就職活動でサポートレターを書いてもらえるでしょうし、場合によっては仕事先でそのまま正式に採用されることもあり得ます。
 なるべく自分がやりたい仕事分野の案件を探して、企業やNGOに連絡してみると良いでしょう。また、専門機関のVolunteering Auckland
(https://volunteeringauckland.org.nz)やVolunteering Canterbury(http://www.
volcan.org.nz)、市民相談所のCitizens Advice Bureau(http://www.cab.org.nz)でもボランティア先を紹介してもらえます。

ネットワークを広げる方法183syukatsu02.jpg

 仕事がまだ決まっていない段階でも、同じ業界の人たちと人脈を作る方法はあります。専門分野で働く人たちが集うイベントに積極的に参加して知り合いを作っていきましょう。学校に通っている場合は、先生やキャリアカウンセラーに卒業生を紹介してもらって話を聞くのも良い方法です。また、オンラインを活用した方法としては、LinkedInに登録してさまざまな情報を得たり、就職活動用に自己紹介をするためのウェブサイトを作って、興味を持ってくれた人にスキルや経験をアピールするのも効果的だと思います。
 社会との接点を増やすためには、教会や趣味、スポーツのサークルに参加するのも良いでしょう。もちろん、そこから個人的なつながりを広げることもできます。また、就職活動仲間で情報交換をする機会を作ると、新しいネットワークを紹介してもらえることもあるでしょう。
 就職活動のアプローチの一つに、企業に直接コンタクトを取る方法があり、これには自分のことをよく知ってもらえるというメリットがあります。電話をかけて求人について質問したり("Cold Calling"と言います)、飛び込みで訪問して担当者に話を聞いたり("Door Knocking"と言います)するわけですが、その場では関心を持ってもらえない場合でも、しばらくしてから面接に呼ばれるなどといった可能性もあります。これも広い意味でのネットワーク作りと言えるでしょう。
 日本と比べはるかに人口が少ないニュージーランドですが、だからこそ、一つ一つの出会いを大切にすることで、就職成功の可能性を高めていきましょう。

(話・西村達男)

▼今月の「特集2−2:ニュージーランドで 「移民」として働くということ」での西村さんのお話もチェックする!
http://www.ecube.co.nz/content/1782

▼今月の「特集2−1:ニュージーランドで働く」で、NZで働く上で知っておきたいことをチェックする!

http://www.ecube.co.nz/content/1781

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