Vol. 184 特集

特集その1:ロトルアでマオリ文化に触れる


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 北島の中央部に位置する、人気の観光地ロトルア。日本・大分県別府市と1987年に姉妹都市提携が結ばれ、今年7月10日で提携から30年を迎えます。また、ニュージーランドの先住民族マオリの人口が多いことでも知られ、その伝統文化が今も大切にされています。マオリの「タオンガ(宝)」を探りに、ロトルアを訪ねました。取材協力:TE PUIA

▲マオリの伝統的な挨拶「Hongi(ホンギ)」。

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 ニュージーランドの先住民族。約千年前にポリネシア諸島から入植した人々で、現在国内の人口の約15%を占めています。もともと文字を持たなかったマオリの伝統や文化は、口承によって代々受け継がれてきました。
 マオリに伝わる「英雄マウイ」の話の中では、超人的な能力を持つ半神半人のマウイが釣りに出掛け、針にかかった大魚がニュージーランドの北島(テ・イカ・ア・マウイ=マウイの魚)、マウイが乗っていたカヌー(テ・ワカ・ア・マウイ)が南島になったとされています。マウイの伝説はポリネシアの島々で語り継がれています。

 

使ってみたいマオリ語

 マオリ語を話すのは全人口の2割程度。ニュージーランドではマオリ語の復興を掲げ、さまざまな取り組みが進められています。マオリ語の発音はローマ字読みに近く、日本語の発音とよく似ているため、日本人には発音しやすいと言われています。書店や土産物店でマオリ語−英語の辞典や会話集が手に入るので、勉強してみませんか。ちなみに「ロトルア」とはマオリ語で「第2の湖」の意味。目や耳にする機会の多い「アオテアロア」は「細長く白い雲のたなびく国」=ニュージーランドを意味します。簡単な例文と単語をいくつか紹介します。

・Kia ora. = こんにちは。184feature_text.jpg ・Tena Koe. = はじめまして。
・Ko _____ taku ingoa. = 私の名前は______です。
・tēnā rawa atu koe. = ありがとう。
・Haere mai. = ようこそ。
・ae = はい。
・kāhore = いいえ。

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「ハカ」では何と言っている?

 ラグビーのニュージーランド代表チーム・オールブラックスが試合前に披露することでも有名な「ハカ」は、マオリが戦いに臨む時の踊り。大きな声をあげ、力強く手足を動かす姿は迫力満点。繰り返される「カ マテ(Ka Mate)!」は「俺は死ぬ!」、「カ オラ(Ka Ora)!」は「俺は生きる!」の意味。つまり、生死をかけて戦う自分を鼓舞する意味が込められています。自分の体を叩くのは、気合を入れたり、筋肉の準備体操の役割もあるそうです。

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アイデンティティーとしてのタトゥー

 マオリ語で「モコ」のタトゥーは、それによって血筋や部族とのつながりなどが表現され、かつては社会的地位や知識の深さなども表されていたと言います。タトゥーを入れるには痛みを伴うため、模様が複雑になればなるほど、その痛みに耐えられるだけの士気があり、部族を統一できる高い身分であるとされていました。現在でもマオリの誇りとしてタトゥーを施す人がいます。ファッションとしてマオリの模様を使って入れるタトゥーは「キリトゥヒ」と呼ばれ、「モコ」とは区別されています。

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受け継がれる伝統文化

 マオリ文化の伝承を目的に創られた「テ・プイア」では、伝統芸能のパフォーマンスを鑑賞できます。また、敷地内にある「ニュージーランド・マオリ美術工芸学校(New Zealand Maori Arts and Crafts Institute、NZMACI)」は、1967年に開校した国立の美術学校。彫刻作品などの製作風景が一般に公開されています。
 NZMACIに入学できるのは、マオリの血を引いた18〜30歳の男性だけ。1学年の定員は5人。卒業後は中学や高校の教員として後輩の指導にあたったり、職人として働いたりしています。また、テ・プイアではマオリの女性たちがマントや腰巻、籠などの日用品を作る様子も見学できます。

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マオリ文化を日本で鑑賞

 ニュージーランドマオリ芸術工芸作協会による展覧会「TUKU IHOー生きる伝説ー」が2019年、日本で開かれます。NZMACIの学生も日本へ赴き、彫刻技術を披露。ダンスのパフォーマンスやワークショップも行われます。
https://www.nzmaci.com/projects/tuku-iho/

 

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カテゴリ:特集
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