Vol. 186 NZのニュース E-cube Times

ニュージーランドのニュース - E-cube Times September 2017 Vol.186 -


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ニュージーランド関連の国内外の社会、生活、政治・経済から芸能・スポーツまで気になるニュースを分かりやすくお届けします。

社会

オークランドグラマースクールがマオリ語の教師を初採用

 名門の男子校の1つであるオークランドグラマースクールが、初めてマオリ語の専門教師を採用した。また、同校ではマオリ語を9年生の必修科目に指定した。
 学校初のマオリ語の教師となったネイタナ・ロブ氏は「147年の歴史ある学校で、初のマオリ語の教師になることに感動しています。『どうしてマオリ語を学ばなければいけないのか』『外国に行っても使わない』と言う人もいますが、マオリ語は我が国の公用語で、公の場で必要な場合も多く、私は弁護士とも仕事をしたことがあります」とコメント。
 同校では過去に、フランス語、ラテン語、日本語、スペイン語のカリキュラムを設けてきた。同校のヘッドマスターは「マオリ語は全国の学校で教えるべき言語だ」と話している。

デジタル教育必修化を計画

 ニュージーランドの学校現場で、デジタルテクノロジーを授業に導入する計画が立てられている。ヨーロッパなどのIT先進国では、5歳からプログラムコードを学ばせているが、ニュージーランドはその点では大きく出遅れている。教育省では、テクノロジーの発展には若者のデジタルスキルの向上が不可欠とし、この計画に40ミリオンドルを投じる考えを示している。

雇用違反相次ぐキウイフルーツ業者

 キウイフルーツビジネスの雇用者の違反が問題になっている。昨年労働視察調査員が行った監査で、ベイ・オブ・プレンティの業者の半数以上が最低雇用基準に違反していることが分かり、中には雇用者に2万5千ドル以上を未払いにしていることが明らかになった。
 違反を指摘された雇用主には改善命令や警告が出されたほか、罰金の支払いを命じられたケースもあった。次のシーズンから全ての果樹園の請負業者および栽培業者は、世界的な基準に照らし合わせて評価され、監視されることになる。

脱法ハーブに関連、7人死亡

 7月にオークランドで発生した死亡事故の7件に、脱法ハーブが関連していることが分かった。これらの事故の死亡者は、人工的に作られた大麻を使用、または所持していた。近年、オークランド以外の都市でも麻薬を使用して病院に搬送される人の数は劇的に増加していて、警察によると中には13歳の子どもが麻薬を使用していたケースもあったという。

小児病院新設に50ミリオンドル寄付

 ドイツ出身の資産家マーク・ドゥナジュック氏は、ウェリントンに新しい小児病院を建設するため、50ミリオンドルを寄付した。Capital & Coast DHBと契約を交わし、50床のベッドと、患者の家族のためのスペースを持つ施設が建設される。着工は来年初めから始まり、建設期間は18カ月を予定している。
 ドゥナジュック氏は、エンジニアリングのビジネスを設立し、28年経営した後、不動産デベロッパーとして巨大商業ビルの買収で富を築いた。

高齢の中国人移民をテーマにした映画

 高齢の中国人移民の生活を追ったドキュメンタリー映画がある。ジュリー・ツーさんが監督を務めた「East Meets East」は、ニュージーランドに15年住んでいる79歳の女性の日常を撮影し、高齢の移民がニュージーランドの社会に溶け込むことの難しさを訴えている。
 「英語を学ばないなら母国へ帰れ、と言う人もいますが、実際の移民の生活ぶりを見てほしかった」とジュリーさん。映画に登場する79歳の中国人女性は「この国に住むのは好きだけれど、地元の人と会話をするのはとても難しい。道で人に会っても『ハロー』としか言えません。英語を学ぼうと思いましたが、歳のせいで習ったこともすぐに忘れてしまいます」と話す。
 ウェリントンにあるChinese Senior Community Trustの代表者は「高齢の中国人移民は、母国で築いてきた全てを捨て、子どもに付いてこの国にやって来ました。言葉だけでなく、生活様式に馴染むのはとても難しいのです」とコメントしている。
 2013年の国勢調査によると、ニュージーランドに住む65歳以上の中国人は約1万7千人。2038年にはこの数が4倍になると予測されている。

生活

増え続ける就労ビザの発給数

 政府の発表によると、2016/2017のファイナンシャルイヤーでは、就労ビザの発給数は22万6千件を超え、前年度より1万7千件増加した。同ビザの発給数は増加を続けている。
 就労ビザのカテゴリーの中でも「study-to-work visa」の発給が最も多く、6千件の増加。「working holiday visa」も5千件増えた。一方、ビザの取得条件が厳しくなったレジデントビザの発給数は、昨年度より5千件減った。

オークランド、禁煙区域拡張へ

 オークランド評議会は、2018年までにオークランドの市内中心部やメトロポリタンセンター、タウンセンター近隣周辺やビーチ、屋外のダイニングエリアを禁煙にするための対策を講じている。
 すでにシビック・スクエアや公園などの公共の場所や、評議会が所有する鉄道各駅、バスの収容所などは禁煙エリアに指定されているが、同評議会ではさらにスモークフリーエリアを広めていきたい考え。ニュージーランドでは2025年までに紙タバコの禁止国にすることを目指している。

大腸がん無料テスト提供開始

 大腸がんの無料スクリーニングテストの提供が、北島のハットバレー地域とワイララパ地域で始まった。この地域の60〜74歳の住民を対象に案内が送られる。無料スクリーニングテストのプログラムは、オークランドのWaitemata DHBによって2011年から準備され、2020年までに国内全域で無料のテストが提供される予定。ニュージーランドでは毎年、約3千人が大腸がんと診断され、1,200人が死亡している。

ロトルア博物館、再開の見通し立たず

 昨年11月に発生したカイコウラの地震後、建物の損傷が見つかったロトルア博物館が一般の入場を禁止している。調査により建物の修復は可能と判断されたものの、地震に対する安全基準をはるかに下回ることが分かり、再開の見通しは立っていない。
 元々浴場として使われていた同館は、100年以上前に建てられた歴史的建造物で、ロトルアのアイコンとして慕われていたため、閉鎖による損害額は数十万ドルに上ると言われている。館内で行われていたイベントは別会場で開催されていて、博物館周辺のガーデンツアーは現在も継続されている。

政治・経済

低所得者、収入の半分を家賃に

 社会開発省が発表した「家族と収入に関するレポート2017」によると、ニュージーランドの低所得者は、収入の半分を家賃に費やしていることが分かった。最も貧しい家庭では、収入の51%が家賃に消え、これは1990年の29%から大幅に増えている。
 2015年と2016年では、ニュージーランドの子どもの14%に当たる約15万5千人が貧困生活を送っている。また、10%の子どもたちは湿気やカビなどの問題のある住宅に、13%の子どもたちは暖房設備に問題のある住宅に住んでいて、これらの70%が賃貸住宅だという。

IRD、4年間で雇用30%減を発表

 IRD(Inland Revenue Department)は、2018年から2021年までの間に、従業員数を30%削減すると発表した。IRDは国内17カ所で5,647人を雇用しているが、2021年までに3,700人まで減らす予定。Public Service Association(PSA)によると、来年4月から最大で4千人に職務変更などの影響が出るという。

ライオンズツアーによる経済効果

 イングランド、スコットランド、ウエールズ、アイルランドの代表選手で構成されるラグビーのユニオンチーム「ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズ」の遠征が6月から7月にかけて行われ、これによってニュージーランドのホスピタリティー、ツーリズム、ビジネスなど多くの業界に大きな経済効果がもたらされた。
 ライオンズツアーを目的に海外からニュージーランドを訪れた人の数はおよそ2万人。ゲーム観戦にはのべ34万人が参加した。カード支払機の「Paymark」によると、ツアー期間中の利用額は、オールブラックス対ライオンズの第1戦が行われた週末には24ミリオンドル、第2戦のウェリントン滞在中には30ミリオンドルに上ったという。

芸能・スポーツ

チーム・ニュージーランドに政府が5ミリオンドルを投資

 政府は6月に英領バミューダで開催された「アメリカズカップ」で5大会ぶり3度目の優勝を果たした挑戦艇エミレーツ(チーム・ニュージーランド)に対し、次回大会での防衛戦に向け5ミリオンドルを投資すると発表した。ビル・イングリッシュ首相は「チームが持つ貴重な知的財産、経験と技術を維持するための投資」とコメント。経済開発省でも、アメリカズカップの防衛によってもたらされる経済効果は非常に大きいと予測している。

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