Vol. 189 NZのニュース E-cube Times

ニュージーランドのニュース - E-cube Times December 2017 Vol.189 -


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ニュージーランド関連の国内外の社会、生活、政治・経済から芸能・スポーツまで気になるニュースを分かりやすくお届けします。

社会

領収書詐欺で専門コースを閉鎖

 オークランドで語学・専門コースを提供している私立学校International College of Auckland(ICA)が、授業料の領収書に関し詐欺行為を働いていたことがNZQAの調査で明らかになった。これを受け、ICAではビジネスの専門コース4つを閉鎖。対象のコースに就学していた80人の学生はAspire 2 Internationalに移ることになった。
 ICAでは、領収書の金額を実際の支払額に上乗せして発行していた。授業料6千ドルのところ、学生から4千ドルを受け取り、6千ドル分の領収書を発行。コースの終了までに残額を支払うという契約を学生と交わしていた。
 学生ビザの申請の際に移民局へ提出する書類のための行為と伺えるが、同局ではこれを深刻な違反行為とし、ICAの学生に対しても「仮に領収書の詐欺行為があった場合、ビザを申請する際に問われる誠実さ(Good Character)が疑われるため、今後ビザを取得することは不可能だろう」と苦言を呈した。

9月の移住者数過去2年で最少

  ニュージーランド統計局によると、昨年10月から今年9月までの1年間にニュージーランドに移住した人の数は7万1,000人。9月の移住者数は5,100人と、過去2年間の月別のデータで最少となった。
 Westpacのエコノミストは、「2020年までに移民の数は2万人に減るだろう」と推測。移民の数の減少により、経済成長も失速する恐れがあるとし、「高いレベルの移民を受け入れ、給与所得の低い移民を規制し、移民の構成を建て替えることが重要だ」とコメント。与党となった労働党、ニュージーランド・ファースト党ともに移民の規制を厳しくする方針を掲げている。
 また同局によると、昨年7月から今年6月までの間に、オークランドの人口は2.6%増加。ノースランド地方とワイカト地方でも2.4%の人口増加が見られている。

雇用法違反の70社に罰則

 労働視察調査の結果、雇用法に違反していることが明らかになった70社が今後半年以上外国人労働者の雇用を禁じられる罰則を受けた。雇用契約書の不所持や賃金の不当な支払い、Holiday Act法の違反など、違反の内容によって6カ月から18カ月、外国人労働者を雇用できなくなる。
 違反を通告された会社の中には、大手運送会社Mainfreighも含まれていて、同社は雇用契約書なしで労働者を雇っていたことから、半年間外国人労働者の雇用が禁止される。

青少年による強盗事件が増加

 法務省によると、今年6月までの1年間に強奪や強盗関連の罪で法廷に出頭した10〜16歳の青少年の数は267人と、2008年以降最も多くなった。前年よりも96人増えた。
 南オークランドのユースワーカー、サリー・パエア氏は「高い失業率や過去の生活保障サポートの削減などを背景に、生活していくための手段として犯罪に走ってしまう青少年が増えているのでは」と話している。

ジョン・キー氏、ANZ NZ重役に

 ANZ銀行は、元ニュージーランド首相のジョン・キー氏をANZニュージーランドのボードメンバーの会長に指名した。現会長のジョン・ジャッジ氏は来年1月に退任し、キー氏と交代する。
 ANZグループ会長のデイビッド・ゴンスキ氏は、金融界で豊富な国際的経験を持つキー氏の就任を歓迎している。キー氏はニュージーランド航空のボードメンバーの役員でもある。

ポリルアにアドベンチャーパーク

 ウェリントンの北に位置するポリルアのカウンシルは、市内に新しくアドベンチャーパークを設立する計画を公開した。園内にはサイクリングロードやウオーキングトラック、ゴンドラ、屋内プールやカフェが作られる。
 計画には、アドベンチャーパークに特化したカナダのSelect Contracts社が21ミリオンドルを出資。同社のマネジングダイレクター、クリス・サットン氏は、「地元や近隣の都市からだけでなく、海外からの観光客も集まる世界的なアドベンチャーパークになるだろう」と話す。ポリルアのマイク・タナ市長もこのプロジェクトが市にもたらす可能性を期待している。

生活

来年4月から最低時給16.50ドルに

 労働党のジャシンダ・アーダーン氏率いる新政府は、来年4月から最低時給を16.50ドルに引き上げることを発表した。現在の15.75ドルから75セント上がる。政府は2020年までに最低時給を20ドルにする方針を打ち出している。
 この発表を受け、Auckland City Missionerのクリス・ファレリー氏は貧困人口の減少につながると期待を示す。ファレリー氏は「現在の最低時給では生活できず、食糧配給を求める人が増えている」と話している。

大手スーパー、レジ袋撤廃を発表

 国内の大手スーパーマーケットCountdownは10月、2018年末までにレジ袋の無料提供を中止することを発表した。Countdownの親会社であるProgressive Enterprisesの代表によると、顧客に対して行ったアンケートの回答者の83%がレジ袋の廃止を指示したという。同社の傘下にあるSuperValueとFreshChoiceもレジ袋の無料提供を中止することを発表したが、廃止時期については未定。
 また、Countdownに続き、Foodstaffsの子会社New Worldでも同時期までにレジ袋の廃止を発表。来年2月からレジ袋1枚につき10セントの寄付金制度を設ける。

バードオブザイヤーでケアが初優勝

 国内で最も人気のある鳥を決める「New Zealand's Bird of the Year」の投票結果が発表され、山岳地帯に生息するオウムのケアが7千票以上を集め、初めて王座に輝いた。2位はケレル、3位にはカカポが続いた。
 ケアを推薦したラウラ・ヤング氏は、今回の優勝により、ケアが絶滅危惧種であることが世間に広く知られることを期待する。現在、国内のケアの生息数は3千〜7千羽。好奇心旺盛で人懐こく、旅行者から食べ物を与えられているが、これも生息数の減少の一因になっているという。

高等教育機関の入学者数減少

 Tertiary Education(高等教育機関)に入学した人の数数が過去10年で最も少なくなった。教育省によると、2009年時点よりも42万3,030人減っていて、年齢別では40歲以上の入学者数の減少が大きかった。ニュージーランドでは学生に対しStudent Allowancesという補助金を支給しているが、40歳以上は対象外で、55歳以上になると学生ローンも受けられない。学生団体Union of Students Associationsは、「学費や生活費の高騰を理由に就学よりも就職を選ぶ人が増えている」と話している。

就職に有利なのは文系?理系?

 ヴィクトリア大学のスチュアート・ブロック氏によると、今後10年間で45%の仕事が自動化されることから、理系の学位を持つ学生よりも文系の学生の方がより良い職を得るチャンスがあるという。卒業から3年後の所得を比較すると、文系学生の所得は理系学生の1.5倍になるという。雇用主が求める代表的なスキルに、文章や口頭でのコミュニケーションスキルが挙げられるが、これは文系の学生が得意とする分野だ。
 ブロック氏は「創造性や批判的思考、不確かな未来に向けて働くためには道徳的な考え方が必要で、これらは文系の学部の学生が学ぶスキルだ」と説明。「柔軟性のある思考を持つことが必須」と話している。

ワインで精神疾患患者をサポート

 2009年の創業以来、数々の受賞ワインを生み出しているSOHO WINESは10月から精神疾患患者らのサポートを目的に製造した「PINK SHEEP Marlborough Rose 2017」を販売している。1本につき50セントが精神疾患関連のチャリティーへ寄付される。
 SOHO WINESのダイレクターであるレイチェル・カーター氏は、精神疾患のある家族を持つ経験からこの企画に乗り出した。名前の「PINK SHEEP」は、40歳で自ら命を絶った世界的ファッションデザイナーのアレクサンダー・マックイーン氏が、生前自身を「Pink Sheep」と形容していたことからアイデアを得たという。

政治・経済

労働党・アーダーン氏が新首相に

 9月に投開票が行われたニュージーランド総選挙で、国民党、労働党のいずれも120議席の過半数を獲得できなかったことから、連立政権の鍵を握っていたニュージーランド・ファースト党のウィンストン・ピーターズ代表は10月19日、労働党と連立を組むことを発表した。これにより、労働党が9年ぶりに政権を獲得し、同党代表のジャシンダ・アーダーン氏がニュージーランド新首相に就任した。ピーターズ氏は副首相のポジションに着いた。
 新政権では、公約に掲げた移民数の削減をはじめ、子どもの貧困、大学・ポリテクニックの学校費用の無料化、河川の水質改善などに取り組む方針。

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