Vol. 190 特集

特集1:総領事インタビュー ニュージーランドと日本、 そしてこれから


横山佳孝

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 現在約18,000人の日本人が暮らすニュージーランド。最大の都市オークランドにはうち9,000人ほどが居住しており、約半分ほどを占めています。実に40以上もの自治体と姉妹都市関係を提携しているニュージーランドは、日本と極めて密接な関係にあります。
 オークランドをはじめ、ロトルアやワイトモ、タウポ、ルアペフ以北を管轄している在オークランド日本国総領事館の横山佳孝総領事は2015年4月に着任し、以降オークランドおよびニュージーランドと日本の関係強化・促進に尽力されてきました。2017年に行った活動や今後の方針について、お話いただきました。

在オークランド日本国総領事館
横山佳孝総領事
2015年4月に着任。オークランドおよびニュージーランドと日本の関係強化・促進に尽力。

ニュージーランドと日本の文化交流において

 現在ニュージーランドにおける日本語学習者の数はおよそ26,000人ほどで、日本語学習ブームが訪れた一時期と比べると少しずつ減少してきているというのが現状です。しかしそれでもなお日本や日本文化に対する興味が後退したというわけではなく、オークランドでは2017年、ジブリ映画等日本のアニメ作品の上映、当館およびオークランド日本人会共催の「JAPAN DAY」など、さまざまなイベントが開催されました。
 毎年恒例の催しが多く開かれる中、日本から蔵元の出席を得て「日本酒プロモーションイベント」をホストしたり、アニメやコミック、映画ファンたちが集うイベント「Armageddon Expo(アルマゲドン)」にもブースを出店し、JET Programme(The Japan Exchange and Teaching Programme)などの紹介を行いました。初の試みだったのですが、幅広い層に日本や日本文化について知ってもらうきっかけの場になって良かったと思います。
 ニュージーランドと日本は人的交流が活発に行われていて、2017年は国際交流の観点においても大きな年となりました。オークランド港で停泊した船上で、次世代グローバルリーダー事業「Ship For World Youth Leaders」のレセプションおよび研修が行われ、出席者は日本人青年120名を含む、ニュージーランドをはじめ世界11カ国からの総勢240名にも及び、ディスカッションやセミナーを通じて相互理解を深めるまたとない機会になりました。

在留邦人に「積み重ね」のサポートを

 総領事館のウェブサイトで入手できる情報は、文化活動から医療、家庭問題、各種手続きについての案内などさまざまです。特にニュージーランドの犯罪発生件数は日本の7倍以上。近年では飲酒による暴行事件なども増加してきていて、日本人が巻き込まれるケースも少なくありません。ニュージーランドの治安は良いというイメージがありますが、自国の外にいる以上、基本的な防犯対策は必要です。個人がそれぞれ自分の身を守るために、今後も注意喚起をしていきたいです。
 ニュージーランドには現在、多くの日本企業が進出しています。引き続き、これらの企業のサポートにも力を入れていくつもりです。安全・防犯対策同様、日本企業の支援についても総領事館のウェブサイト上で情報伝達していければと思います。日本の経済界との交流窓口である日NZ経済委員会と日本企業との連携促進に加え、セレモニーへの当館員の出席などによる広報活動の支援など、個別企業からの相談も受け付けています。
 これまでもJETROとTPPセミナーを共催したりしたのですが、こうした活動により、日本企業にとって有益な情報を発信していくことは非常に重要なことだと考えています。2018年に鍵となるのは、これまで行ってきた在留邦人へのサポートを「継続していく」ことです。

高まり続ける日本への関心

 2019年にはラグビーワールドカップ、2020年にはオリンピック・パラリンピック、2021年には関西でWorld Masters Gamesが開催されたりと日本全国各地で催される国際的なスポーツイベントが連続し、2018年11月にはニュージーランド代表「オールブラックス」が来日して日本代表とのテストマッチも実現します。それに伴って、テレビやラジオといったメディア媒体では連日「Japan」という単語を繰り返し耳にするようになっています。ニュージーランド国民の日本への興味もより高まりつつあると思います。
 2017年5月に両国のスポーツ協力に関する覚書が署名されました。これまでもニュージーランドにおける野球の普及に支援を行ってきましたが、今後もニュージーランドと日本間でのスポーツ交流には一層のこと力を入れていきたいところです。
 そのほかにも、オークランドと姉妹都市関係にある福岡市長が2017年7月、提携30周年を記念して造園された日本庭園のオープニングセレモニーに出席しました。その際に8月に福岡にて開催される予定となっていたラグビーの親善試合に先立って、オークランドラグビーチーム関係者を招待し当館主催の壮行会を開催したりと、スポーツ交流と文化交流は関連していると言えます。今後も両国間での交流をより深めていくため、尽力していきたいと思っています。

カテゴリ:特集
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