Vol. 194 Pick Up

日本人アーティスト Rieko Woodford-Robinsonさん


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 ニュージーランドのウェリントンで絵をメインに活躍する日本人アーティストRieko Woodford-Robinsonさん。動物やぬいぐるみを中心に、まるで童話のような独自の世界観で作品を生み出し続けるRiekoさんにお話を伺いました。

Web:http://riekowoodfordrobinson.com/
Facebook:https://www.facebook.com/riekoart
E-mail:info@riekowoodfordrobinson.com

日本でもアーティスト活動を?

 実は、日本では全く関係のない仕事をしていたんです。絵を描くということ自体は小さい頃から好きだったんですけど、特に得意というわけではなくて。それで恥ずかしさから周囲に打ち明けられないまま大学に進学して、法学を専門に学んだということもあって合計7年ほど、法律事務所で働いていました。
 それでもやはり夢を諦め切ることはできずに、意を決して東京にある絵本の専門学校に行くことにしたんです。人生の転機はこの時だったと思います。学校に入る前に普段は経験できないことをしようと思い、ワーキングホリデー制度を利用してニュージーランドの首都ウェリントンに滞在することにしました。
 結局はそこで映画関係の仕事をしている今の夫に出会ったんですけど、自分の夢を話すとすんなり受け入れてくれて、日本に戻って一から学校に通い直すよりもニュージーランドに留まって夫の仕事を手伝いながら絵の経験を積んだ方がいいのではないかという話になったんです。当時は映画作品「ロード・オブ・ザ・リング」の撮影が始まった時期でもありましたので街も賑わっていて、より多くのことを吸収するには良いチャンスだと思いました。
 それで作品制作を続けているうちに絵の楽しさにどんどんとのめり込んでいったのが、アーティスト活動を始めたきっかけです。

ニュージーランドの日本人アーティストとして気を使っていることは?

 まずは「日本人代表」であるという意識を常日頃から持ち続けることです。今も昔も、日本という国を知らない人はたくさんいて、彼らとコミュニケーションを図るときには日本の文化や歴史、社会についての間違った情報を伝えてしまわないよう、今でも日々勉強しています。
 それから常にハッピーでいること。私たちは英語のネイティブスピーカーではありませんから、当然現地の人たちと全く同じように話すことはできません。私もアーティストとして人前で話す機会をいただいたりすることも少なくないのですが、言葉の壁や人種の偏見といった壁にぶつかったときにこそ笑顔を意識し、それすらポジティブに変えていける思考を身に付ける努力をしています。夫によく言われるのは「Thick Skin(鈍感)になれ」ということです。
 自分がマイノリティーであるということは頭に置きつつも、できる精一杯の範囲で活動をしていく。そうした中で結果が出せれば最高です。つい先日もFacebookで行われた「あなたが好きなニュージーランドの女性画家」という投票で私の名前を書いてくださった方がいて、これからも頑張ろうという気持ちにさせてくれました。

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アートを通して伝えたいことは?

 「魂」と「心」です。作品制作をする際に常に心掛けていることは、一つ一つに愛情を込めること。私の場合、昔絵本が描きたかったということもあって、実際の絵に取り掛かる前にまずストーリーを考えるようにしています。
 童話のように「この女の子はどこへ行く途中なんだろう?」「何をするつもりなのかな」といった話を考えて、それを形にする。それで完成作品を展示したとき、見た人が何を感じ、どう思ったのかを含めたところまでがアートです。
 また、私が制作してきた作品の中で特に人気が高かったものがあります。「マヌフェヌア(Manu Whenua)」というニュージーランドの固有種であるオウムの一種「カカポ(Kakapo)」をモチーフにした作品です。発表した時にも周囲からの反応がとても良く、いろいろな人から感想をいただいたことで、私自身も勉強になりましたし、こうしてアートを通じて人とつながれるというのが私の目指す形であると実感しました。
 今後は作品制作における技術面での向上はもちろんのこと、今住んでいる国や地域、街といったコミュニティーの中で貢献していけるような活動をしていきたいと思っています。

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