Vol.68 Career up in NZ ニュージーランドのホテル内レストランで活躍


スタンフォード・プラザ・オークランドホテルの鉄板焼きレストラン『歌舞伎』およびバーのスーパーバイザーとして活躍するミーク万梨さん。彼女のハツラツとした笑顔と愛らしさに加え、ハーフ・オーストラリアンの彼女らしく、日本と西洋の良さをミックスしたサービスは、お客様の心を捉え続けている。そんな万梨さんに、『歌舞伎』のお仕事と魅力について語っていただいた。

ニュージーランドのホテル内レストランで活躍

1983年、ブリスベン生まれ。オーストラリア人の父と日本人の母の元に生まれる。小学校2年生の時か、毎年ひとりで飛行機で日本へ行き、宇都宮の親戚の家に3ヶ月間滞在。クイーンズランド大学へ進学。心理学と日本語を専攻。バーでのアルバイトをきっかけにホスピタリティ業界に入る。その後、スタンフォード・プラザ・ブリスベンの鉄板焼きレストラン『歌舞伎』およびバーで働く。昨年11月より、スタンフォード・プラザ・オークランドの『歌舞伎』とバーでスーパーバイザーとして活躍。

『歌舞伎』ブリスベン店での経験をオークランドへ

スタンフォード・プラザ・オークランドホテルのグランドフロアにある鉄板焼きレストラン『歌舞伎』とバーのスーパーバイザーとして働きはじめて、約8个月が経ちました。その前は、オーストラリアのスタンフォード・プラザ・ブリスベンの『歌舞伎』レストランで、スーパーバイザーのような仕事をしていたんですね。それで、昨年、オークランド店の立ち上げの時に、オーストラリアから来ることになりました。私の父はオーストラリア人で、母が日本人なので、オーストラリアで生まれ育ったのですが、日本語にも触れる環境の中にいました。でも、私が10代の頃に母が他界してから、時間と共に日本語を忘れ始めたので、日本語が使える仕事がしたいと思って、2年前にこの仕事を始めたのです。スタンフォード・プラザ・ブリスベン内にある『歌舞伎』は、創業約15年で皆様に親しまれ、席数も約100席で活気溢れる有名レストランなんですね。そんな『歌舞伎』で働けたことは、ほんとうに良いワーク・エクスペリエンスとなりました。私が職場でいつも大切にしているのは、ポジティブであること、周りの人がハッピーであること、仕事でプライオリティを考えること、仕事の速さ、仕事優先の生活スタイル。でも何よりも、お客様を喜ばせるホスピタリティの仕事が大好きなので、この仕事をしていることが私の幸せなんです。ですのでブリスベンでは、『歌舞伎』でランチとディナータイムに働いた後、バーで朝の3時か4 時頃まで働くという毎日でしたが、仕事に情熱を注いでいましたね。これは、全てに情熱的で常に明るかった母の影響もあると思います。

スーパーバイザーとしてベストな環境

作り昨年の11月に、スタンフォード・プラザ・ブリスベンのレストランのマネジャーが、私の今後の成長を考えてくれ、ニュージーランド行きの話がきました。ただ、その一週間後には、引っ越さないといけないという強行なスケジュールで、何も考える暇もなく、オークランドに来たのです。オーストラリアにいるボーイフレンドは、はじめは寂しかったようですが、今は、私自身がスーパーバイザーとして成長しながら、順調に『歌舞伎』の結果が出せてきたことから、オークランドに来たことは、私の人生にとって、たいへん価値のある選択だったと思うと言ってくれています。スーパーバイザーとして本格的に仕事をしたのは、オークランド店が初めてだったので、ここに来てから、コスト、バジェット、シフトなど、学ばないといけないことが沢山ありました。日本人と話をする時は敬語が必要なので、苦手な敬語も勉強しています。時に、日本人スタッフに助けてもらいつつ。今現在、スーパーバイザーとして第一に考えていることは、誰にでもチャンスをあげること。父が大学の教授なのですが、私も人を教育して、その人の成長を見ることに生き甲斐を感じる性分のようです。また、ここは60席くらいの小さなレストランなので、やる気の無さや不和は、すぐにお客様に伝わってしまうので、店内がポジティブな精神に満ちて、みんなが楽しく働ける環境作りを心がけています。

遣り甲斐あるスタンフォードの仕事

オークランドに来て、まず初めにした仕事は、『歌舞伎』の具体的な方向性をみんなに示して、意識を統一することでした。『歌舞伎』は、エンターテイメント性の高い鉄板焼きレストランなので、シェフが投げる食べ物、たとえば生卵をお客様が手でキャッチしたり、玉子焼きを口でキャッチしたり、フライドライスをお椀で取ったりして、明るくワイワイ楽しむレストランなんですね。私の中では、食べ物を投げるレストランは、本当のファインダイニングではないと思うので、シリアスな表情で5スターサービスをするのではなくて、お客様が帰る時に、『サービスがすごく良かった』、『食べ物がとても美味しかった』、『本当に楽しかった』という3つの評価をいただければと思います。『歌舞伎』は、伝統的な日本食レストランのスタイルというよりは、鉄板焼きらしく明るくて活気のある、お客様がリラックスできるサービスを目指しています。 そして最近、ようやく『歌舞伎』の従業員全員がこの目標を体で理解し、一致団結して邁進しています。お客様にもこのサービスをたいへん満足していただいているようです。半年前と比べてお客様もかなり増えましたし、リピーターも多く、週末は予約でいっぱいなんですよ。現在、他のスタンフォードホテルで『歌舞伎』がオープンする話があり、そのオープニングメンバーとしてのオファーもいただいているのですが、オークランド店がようやく波に乗って固定客もでき、これからだという時なので、今は離れる時期ではないと思い、まだ暫くここで働きたいと思っています。それに、私自身がオークランドを好きになってしまったこともあって。ただこのお話もですが、スタンフォードは、仕事ができれば、もっと責任のあることをさせてくれる体制なので、仕事に遣り甲斐を感じると共にとても感謝しているんです。

エンターテイメント性の高い『歌舞伎』を実現

お客様は、『歌舞伎』のエンターテイメントを他のお客様と一体になって楽しんでくださっていますね。時々、お年を召された日本人のお客様から、「食べ物は投げてはいけないですよ。」って言われたりもしますけど。先日も日本人のツアーのお客様から、「ニュージーランド旅行で『歌舞伎』が一番良い経験でした。」ってフィードバックをいただきました。『歌舞伎』は、異文化交流を体験できる場所だからです。鉄板焼きのテーブルに10人座ると、2人組、2人組... という感じで2人づつ座りますが、隣りの席の人が卵やご飯をキャッチしたら、「ヘイ、よくやった!」って、国籍の違うみんなが仲間になって、それをきっかけに話を始めるのです。日本人のツアーのお客様はたいてい、『歌舞伎』に来るまで他の国籍の方と話をしていなくて、ここに来てはじめて他の国の方と話をして文化交流を体験する方も多いようです。言葉がわからなくても、「Let's have SAKE together!」ってキウイが日本人客に声をかけて、おチョコと酒を置いて、乾杯したらお友達って感じです。

数々のストーリーが生まれる『歌舞伎』

こんなこともありました。『歌舞伎』に一人で来た日本人男性のストーリーです。会社で10年間働いた記念のフリー・トリップでニュージーランドに旅行で来たのですが、たまたまその日は彼のお誕生日でもあったんですね。食事をしている間に、彼は隣りの席のキウイのカップルと仲良くなって。彼は英語がほとんど喋れなかったので、はじめはスタッフが少し通訳しながら話をしていたのですが、彼の誕生日ということで、キウイカップルがお酒を彼にご馳走して、お店を出てからもそのカップルが彼を飲みに連れて行ったのです。また、仕事仲間で来ると、卵のキャッチで頑張ろうとかチームワークが良くなるようですね。仕事場の人間関係を良くしたい時には、『歌舞伎』にぜひ来てください。シェフの料理の腕は言うまでもなく一流ですが、会話も上手で、お客様みんなに話しかけるので、客同士がすぐに仲良くって、国籍は関係なく名刺を交換している姿をよく見ます。また、私はこれまで何回、シェフが卵や玉子焼きを投げているのを見たことがあるのだろう?って考えるのですが、数え切れないほど見ている私でも、お客様がキャッチを失敗するのを見ると楽しくて。「Are you ready?」ってシェフに言われた時のお客様の構えている表情も真剣で面白いですし。ほんとうに『歌舞伎』のパフォーマンスは飽きないですね。そして、ビールを一杯飲んだら、みんなリラックスして、キウイに囲まれて、賑やかに楽しみはじめるんですね。『歌舞伎』は、他ではできない体験ができる場所だと思います。今は、まだまだスタンフォードでしたいことがあるのですが、夢は自分のレストランをオークランドでオープンすること。また、自分が育てた人たちのその後の活躍を見るのも夢ですね。人を育てるのが好きなので、ホスピタリティの学校の先生とかもいいですね。そして、ホスピタリティ業界は現場での経験が大切なので、私のレストランで働いた人はどこに行っても通用するというような共通意識がこの業界で持たれるレストランが作れたら最高ですね。

カテゴリ:ホスピタリティ
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