Vol.3 Career up in NZ ニュージーランドでカスタマーサービスとして就職


電話では顔を見ることができないので、言葉で気持ちを伝えられるように心がけています

1973年三重県生まれ。01年の11月に結婚したばかりの新婚さん。フラットのバルコニーではシソ、ネギ、レタス、トマト、その他ハーブ各種を栽培中。会社から帰って一番最初にする仕事は野菜の水やり。マウンテンバイク、スノボ、ボディーボード、少林寺、ヨガなどなど、趣味の数は多い。ニュージーランドで一番好きなものはワイン。冬はもっぱら赤だが、今の季節に恋しくなるのはFELTON ROADの98年のCHARDONNAY。特にお気に入りだったが最近はまったく見なくなったため、現在全力で捜索中

日本から約8000キロ離れた南半球のニュージーランドでもオンタイムで日本のニュースを知ることができる。

99年に設立され、日本、中国、韓国の3ヶ国語を放送しているWORLD TV LIMITED(WTV)でカスタマーサービスに携わっている辻井清江。彼女が初めてこの国に来たのは97年のことであった。

「ゆっくりと長期休暇をとりたかったのです。短大を卒業した後、地元に帰って就職しましたが、毎日目が回るくらい忙しく働いていました。不動産の営業という仕事柄、週の半分以上は夜遅くまでの『おつきあい』があり、帰宅はいつも午前様。だから思い切って会社を辞めて観光ビザで半年くらい滞在していました」

営業成績はいつもトップクラスだった。マンションや家といった高額なものを取り扱う仕事の中で、彼女ならではのきめ細やかな気配りとサービスで、特に女性や新婚カップルからは絶大な信頼を受けていた。休日が取れたとすれば、毎週水曜日。清江はそんなわずかな休みの日を趣味の時間にあてていた。

ニュージーランドでカスタマーサービスとして就職

「本当はイギリスが大好きだったのですが、ニュージーランドの方が気候がいいと聞いていたので、昔からやっていたマウンテンバイクや、スノーボードを楽しむのにはいいだろうと思ってここへ来ました。住んでいた場所はニュープリマスの近くのオアクラという街でした。そこではマウンテンバイク三昧で毎日必ず乗っていましたし、週末にはロトルアのコースへ行ったり、タウポの周りをキャンプをしながら乗っていました。地元のマウンテンバイクのレースにも出場したことがあるんですよ。約50人ぐらいいた参加者の中で女性は私と友人の2人だけでしたけど。それでも、成績は真ん中ぐらいでした。
マウンテンバイクを始めたキッカケはスノーボードのオフシーズンにすることがなかったからという結構単純な理由からです。バイクに乗って山を降りるのはボードと同じ気分を味わえるよって友人から聞いていたので試しに乗ってみたのです。それ以来、とりこになりました。当時、住んでいたフラットのオーナー夫婦も私の影響でマウンテンバイクに乗り始めたんです。」

その後一時帰国をし、98年の1月にワーキングホリデービザを取得し再びニュージーランドに戻ってきた。清江はここでもやはりマウンテンバイクに乗る。しかし今度は南島の行脚を始めた。タラナキからウェリントン、ピクトン、ネルソン、クライストチャーチと緯度の高い方へと向っていた。

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「街と街の間の移動は車です。荷台にすべての荷物とバイクを積んで、マウンテンバイクのコースがあるところで宿泊しました。一箇所の滞在は3~5日間です。テントを張り、オフロードコースを楽しんでいました。気に入ったのはワナカでした。そこには2週間ほどいましたし、ここで生活をしようと思いました。しかしここまで来たのだからクイーンズタウンまで行き、それからでも遅くはないと思いました。結局は行き着いたクイーンズタウンでフラットを借りました」

クイーンズタウンでは旅行会社に就職、2年の月日を過ごす。その後クライストチャーチでの勤務を経て、01年の10月にオークランドへ。そこでWTVのカスタマーサービスの職に就くことになった。

「ここでは、日本での仕事の経験を十分に役に立てていきたいと思っています。主に中国、韓国、日本の視聴者への電話応対や、マーケティング、番組ガイダンス作成などが業務の内容です。特に電話対応では言葉だけのコミュニケーションですので、気を遣います。視聴者の希望とこちらの業務では少し、くい違いがでることもありますので、それをご理解いただくようにしています。というのも、WTVの各チャンネルは現在スカイデジタルシステムを使って配信しているため、ご覧になっている皆さんが契約しているのはWTVとスカイテレビということになります。ですから、みなさまのニーズにはWTVとして対応できることと、そうでないことがでてきてしまうのです」

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どんな質問や意見に対しても常に真剣に受け止めていく。そのスタンスは電話を通して多くの人に伝わっているはずである。そして、それを一番感じているのは同僚なのかもしれない。

「電話での対応をしていると、ついつい受話器を持ったまま、頭を下げたりしていることが多いらしいんです。もちろん自分では気づかずに無意識でやっています。日本人ってそういうところあるじゃないですか。それを隣で見ている同僚の韓国人によく笑われます。『なにも、見えない相手に頭を下げなくてもいいじゃない』って言われるんですよ。でもこっちはもう、なんとかわかってもらおうと必死ですから、それどころじゃないですよ」

WTVは日本語放送だけではなく、中国語、韓国語の放送もしているため、日本人以外の電話の応対も重要な業務になってくる。しかし、そこでは同じアジアの国とは言えど文化の違いが生まれてくる。

「時間、ということについては韓国の方が一番、気にしているように思えます。朝一番に電話がかかってきて『今日の夕方から見たい』というようなことをおっしゃる方もいます。もちろんこちらとしても、そういったご希望に対応していきたいと思うのですが、やはりこれもスカイテレビ側の手続き等もありますので、もう少し時間がかかる場合が多いです。特に、新規でご加入される方の場合ですと受信機の設置もしていただかねばなりません。このようなことを文化の異なるお客様にご理解いただくには誠意を持った応対が必要だと痛感しています。

目標は現在、2つ。1つはこれからも多くの人にWTVを見てもらうこと。もっと視聴者を増やしていきたいという。
もう1つはプライベートでの目標である。この国でも彼女の趣味は増えていく一方である。

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「WTVを通して日本、韓国、中国、それぞれが自分の国の歴史や、文化を感じることができます。また、子供にはそれらをテレビを通して学んでもらうことだってできます。そのような自分のルーツを遠くの国にいても忘れないということは大切なことだと思うのです。プライベートでの目標は最近習い始めた少林寺拳法が上手くなること。『かかと落し』がちゃんと決まるようにヨガも習いに行くことにしました。体の柔軟性が必要ですから」

これからも仕事に、趣味に、彼女の好奇心と行動力は大きく生かされていくに違いない。

カテゴリ:テレビ
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