Vol.56 時代を飾るキウイ ニュージーランドの女優 Miriama Smithさん


今年7月より、TVONEで新しいタイプのホームショー『NZハウス&ガーデン』の放映が始まった。同名雑誌との連動企画で、ニュージーランド国内のみならず世界各国を訪れ、その土地に暮らすキウイのライフスタイルや、文化・背景について詳しくリポート。従来の住宅番組とは一線を画した内容が、早くも話題を呼んでいる。
同番組でプレゼンターの1人を務めるのが、女優のミリアマ・スミス。以前、本誌(2004年5月号)にご登場いただいたシェフで料理ライターのペタ・マセイアス、著名なガーデンデザイナーのトニー・ミューレルとともに、歯切れのよいナレーションと人懐こいリポーターぶりで、ショーを盛り上げている。
TVONEのクリエイター兼プロデューサーのダナ・ヤングマンは、『NZハウス&ガーデン』の見どころをこう語った。
「クイーンズタウンにある宮殿のような豪邸から、中米ニカラグアの可愛らしい隠れ家まで、多彩なスタイルの不動産をカバーしています。また、その住人である個性的なキウイを大きく取り上げている点にも注目してください」
番組の撮影のため、ヨーロッパ、アフリカ、中南米と、地球を飛び回ってロケを行ったミリアマ。さまざまなキウイの暮らしを取材した彼女に、魅力溢れる住まいのエピソードをうかがった。

ニュージーランドの女優 Miriama Smith(ミリアマ・スミス)さん

Miriama Smith
ミリアマ・スミス

女優 Actress

1976年ロトルア生まれ。幼少時よりダンスとジャズを習い、91年、テレビドラマ『Shark in the Park』で女優デビュー。以後、『Shortland Street』(92ほか)、『Mercy Peak』(01)、『Power Rangers Dino Thunder』(04)、『Last Man Standing』(05)といった国内外のドラマに数多く出演。主な映画出演作に『猫は、なんでも知っている』(02)、『Spooked』(04)などがある。今年7月よりTV ONEの新番組『NZ House & Garden』(毎週金曜日19:30~)でプレゼンターを務めている。

暮らしを楽しむキウイたちをリポート

7月7日からTVONEで放送が開始されたプライム・タイムのホームショー『NZハウス&ガーデン』でプレゼンターを務めています。この番組は基本的に3人のプレゼンターによる3部構成で、私が住まいを、トニー・ミューレルがガーデンを、ペタ・マセイアスが食をテーマに、それぞれリポートしています。家そのものというよりも、そこに暮らす"人"に焦点を当てている点が大きな特徴でしょうか。
取り上げる物件も、従来の住宅番組のように「豪華で広くて美しいもの」には限っていないんです。古い住居を修復したり自分流に工夫したりして居心地のいい空間を作った人も登場するし、小さくてもハイセンスで素敵なお宅もある。また、海外リポートが多く、イタリア、モロッコ、ニカラグアなどさまざまな国でロケを行いました。祖国を離れたキウイたちがどのような生活をしているか。私自身、そういうストーリーのほうにより惹かれますし、アプローチの仕方も新鮮でユニークだと思います。
例えば、すでに放映は終了しておりますが、ニカラグアにある、面積26エーカーのプライベートアイランドは最高でしたね。その島では、マーチン&ジェニファー・トーマスご夫妻と、彼らの5人の子供たちが本当に幸せそうにのびのびと暮らしているんです。マーチンとジェニファーは2人とも家作りに長けていて、17世紀製造のアンティークハープをアクセントに飾るなど、インテリアがとてもエレガント。そして、見知らぬ土地に移ることのリスクを十分に承知したうえで、家族の時間を大切にし、人生をエンジョイする姿に感銘を受けました。
こうしたキウイたちが世界中にたくさん存在するんですよ。それを知るだけでもわくわくするでしょう? 『NZハウス&ガーデン』では毎回、キウイの魅力的な暮らしぶりを紹介していますから、視聴者の方々にも楽しんでいただけると思います。

CM出演をきっかけに女優の道へ

私が初めてテレビドラマに出演したのは15歳のとき。『Shark in the Park』というポリスストーリーでした。子供の時分からダンスとジャズを習っていて、その関係でテレビコマーシャルに出まして。それがきっかけとなり、タレント・エージェントからオーディションを受けるよう勧められたんです。それまで演技の勉強をしたこともありませんでしたし、女優になりたいとも思っていませんでした。私は体を動かすことが得意で、ネットボールやタッチラグビーにも親しんでいましたから、将来はスポーツの分野で仕事をしようと考えていたのです。
ところが、女優を始めてみると、役を演じることが面白くて。演技は、どこかスポーツに通じるものがあるな、と感じました。
高校時代は学業と並行しながら『The Kina Factory』、『Mirror, Mirror』といったドラマに出ました。卒業後はワイカト大学に進学し、レジャー・スタディを専攻。そう、この頃は、まだこの先も女優として活動するかどうか決めていなくて、スポーツ関連の職業に就くことも視野に入れていたんですよ。
大学3年目に入った頃、人気の長寿ドラマ『Shortland Street』からオファーをいただいて、レギュラー出演することになりました。この撮影は10ヵ月ほど続きましたが、すごく楽しい仕事でしたね。有名な俳優・女優さんとご一緒できて、演技の面でも非常に勉強になりました。
撮影後は勉学と女優業を一時中断してニュージーランドを離れ、約1年半、ヨーロッパで過ごしました。当時、私はまだ21歳でしたし、もっと世界を見たいという気持ちがありましてね。また、『Shortland Street』に出たお陰で知名度が上がり、少し疲れていたのかもしれません。自分のことを誰も知らない場所に行って、新しい生活をしてみたかったのです。
ヨーロッパでは主に南仏の小さな町で暮らし、そこを拠点にスペインをドライブしたり、ロンドンの友達を訪ねたりしました。私は旅することが大好き。このフランスでの体験が、旅の醍醐味を教えてくれたような気がします。
1999年の終わりに、ミレニアムを祖国で迎えるため、ニュージーランドに帰国しました。そして大学とメディア業界にも戻りました。私にとって初めての映画作品『Other Side of Heaven』など、いくつかの役をこなした後、TVONEの医療ドラマ『Mercy Peak』に出演。この作品との出合いは大きかったですね。私自身を変えたといっても過言ではありません。サラ・ワイズマンやジェフリー・トーマスなど、プロ意識が高いベテラン俳優陣と共演し、洗練された演技に接することができたからです。
彼らとは撮影の合間にもいろいろな話をし、本当にいい経験になりました。このドラマの仕事を通して、「女優業を続けよう」と心の底から強く思うようになったのです。

アウトドア・リビングを好むキウイたち

昨年はオーストラリアのメルボルンで、テレビドラマ『ラストマン・スタンディング』のゾエ役を演じていました。そしてクリスマス休暇のために帰省したとき、たまたま『NZハウス&ガーデン』のオーディションの話をいただいたのです。女優暦は約15年と長くても、本格的なプレゼンターの仕事は初めてなので、新しい挑戦になりました。
私は旅が好きですし、仕事柄、移動も多くて、ずっとジプシーみたいな暮らしをしてきたんですよ。ですから、住宅やインテリアに関するこだわりもそれほどなくて。でも、この仕事をしたことで、住居への興味を持つようになりましたね。また、キウイのライフスタイルの美点やニュージーランドがどんなに素晴らしい国であるかを改めて発見することもできました。
ニュージーランドは寒すぎることも暑すぎることもなく、気候に恵まれています。そしてオークランドのような大都市でも少し足を延ばせばビーチや森といった、豊かな自然が広がっていますよね。そうした環境の中で育ったキウイは、アウトドア・リビングを何よりも好むんです。今回、取材させていただいたキウイたちも、皆、アウトドアのスタイルを上手に生活に取り入れていました。デッキを広く取ったり、窓を開け放つとそのまま住まいと庭が一体となるよう設計したり、天然素材を活用したり......。どうしたら心地よくなるかというアイディアや斬新な発想が、泉のように湧いてくるみたい。キウイには、暮らしを最大限に満喫する才能があるようです。
番組の取材・撮影が全て終了したので、今後、私は休みを取り、友人や家族とのんびりし、時間があればタイやベトナム、カンボジアなど、アジア各国を旅したいと計画しています。つまり、またジプシー生活に逆戻りですね。まだまだ1ヵ所に落ち着くことはないでしょうが、もしどこかに理想の家を建てるなら、木をふんだんに使った、ぬくもりのある住まいが希望ですね。暖炉と大きなワインセラーを備えて、暖色を基調に、鮮やかな色の織物をアレンジして部屋を飾りたい。そして水辺で暮らしたいと思います。ニュージーランド国内だったら、北島中央部、タラウエアあたりがいいですね。あるいは風光明媚なワナカやオタゴ。海外ならギリシャのサントリーニ島かな。あの天国のような島に家を求めることができたら、まさに至福の毎日がおくれるでしょうから。
『NZハウス&ガーデン』には、こうした生活のエッセンスと、人生をどう謳歌するかのヒントが満載です。これから家を探す人たちには、このショーを観て、夢を膨らませていただきたいですね。番組制作チームには、トニー、ペタはもちろん、優秀なスタッフが揃っていましたから、もし第2シリーズが作られるなら、ぜひまた参加したいと思っています。

カテゴリ:テレビ
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