Vol.93 英語で学ぶ ニュージーランドでカイロプラクティック資格取得


ニュージーランドではカイロプラクティックは国家資格として認められている。これがニュージーランドと日本のカイロプラクティックへの認識の違いだろう。資格を取るとDr(ドクター)というタイトルをつけることも認められているこの代替治療法の資格取得に挑戦しているのがカーター弘美さんである。

New Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さん【Profile】
カーター弘美(Hiromi Carter)
New Zealand College of Chiropractic学生
福岡県出身。日本ではマンホールの蓋のメーカーに勤務、その後、ニュージーランドにワーホリで来る。そのときに出会った旦那さんと日本で結婚、貿易事務に携わる。祖母の介護などを通して、「人が幸せになるお手伝いとしたい」と思うようになり、再びニュージーランドに来たときにカイロプラクティックの学校に通い始める。

←ディレクターの先生たちと。ニュージーランドでこの先生たちはドクターのタイトルがつく。

カイロプラクティックとは

New Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さんNew Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さん教室には50名以上の生徒が並ぶ。ハードな勉強になるため、毎年落第してしまう人もいる。New Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さん休みの日にはトレッキングなどに行くという。自然が多く、代替治療が盛んなニュージーランドは住みやすい国だという。New Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さんNew Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さん時にはこの模型を家に持ち帰り、眺め、触って感触を覚えるというNew Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さんレントゲンの実習室。全身のレントゲンが見られるように、長細い画面になっている。New Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さん手技を練習する器具。力をうまく入れて押せばロックが解除されてカチッと音がするようになっているNew Zealand College of Chiropractic留学生・カーター弘美さん

実家の近くにカイロプラクティックの治療院があったため、小さい頃から、祖母や母と一緒に行ったことを覚えていました。また、私自身が大人になってからもカイロを健康維持のために使っていましたので、自分の中では生活の一部のような存在でした。ですから、ニュージーランドに来て今後のことを考え、何か手に職をつけようと思ったとき「人が幸せに生活をするためのヘルプができることがいいなー」、と思ったのですが、そのときストレートにカイロプラクティックが頭に浮かびました。では、カイロプラクティックとは一体、どういうものなのでしょうか? みなさんも一度は耳にしたことがあるかもしれません。また「カイロって整体のことだよね」と思われている方もいるかもしれません。しかし、整体とは少し違うのです。カイロプラクティックは1895年にアメリカで生まれた代替治療法の一つです。代替治療と言うのは国によって定義は様々ですが、日本では一般的には鍼灸、整体、指圧、あるいはアロマセラピー、ホメオパシーといったもののことを指しています。

世界のカイロプラクティック事情

カイロは現在世界の多くの国で実施されており、またここニュージーランドだけでなく、アメリカやイギリスなどでも、医師のように法律でその資格が規定されています。この治療は主に手で行い、人間が持っている自然治癒能力を高めていきます。手技だけで診るというのではなく、レントゲンやその他の器具での問診や検査をして神経、筋肉、骨格などの異常を診断して治療、そして、予防もします。体をトータルに診る、管理していくのがカイロプラクティックなのです。ですから各国では医療という範疇で考えられており、そのために法令化されているのです。世界的な基準では4年以上の全日制の教育を受け、一般の医師と同じレベルの基礎、応用医学の内容を含んだ4200時間以上のクラスを受ける必要があります。これはWHOの教育基準にも示されているのです。私が通うカレッジでも神経科学、病理学、心理学、哲学など、様々な科目があります。ただ、残念ながら日本ではまだ、こういった世界の基準に準じていないために、カイロプラクティックそのものが曖昧な捉えられ方をしているのだと思います。

ニュージーランドのカイロプラクティック事情

ニュージーランドに夫と共に来たのは08年の6月で、私のここでの勉強は今年の2月からスタートしました。学校に通いだすまでの間もコチラでカイロの治療院に足を運んだりしたのですが、そこでは日本とは大きく考え方が違うと感じました。
まず、日本の場合ですと、たとえば腰が痛くなったから、体調が悪くなったから、カイロプラクティックに行こう、といったように、「なにかコトが起きたことに対しての治療の一つ」という感覚が強いと思います。これは私自身も日本にいたときはそういった感覚でいました。ところがニュージーランドではそういったコトが起きてから対処するために行くだけではなく、普段の体のメンテナンスという意味も強いのです。
実際にカイロプラクティックの治療院に行きますと、最低半年間、あるいは一年間という期間での契約をするところがほとんどで、「調子が悪いから少し通って、直して終わり」ではなく、「あなたの健康の面倒をみますよ」というスタンスのクリニックが多いのです。

卒業後の夢

こうした考え方の違いは勉強をしている私自身の刺激にもなります。将来は自分のクリニックを持つことやカイロプラクティックの教育に携わっていくことにも興味があるため、可能性の大きさを感じるからです。資格を取得するためには、座学だけでなく、実習も必要になります。そのため、カレッジは学ぶ場であると同時に、こうした実践をする場でもあります。同じ建物の中にカイロプラクティック・センターがあり、ここでは広く一般の方をクライアントとして受け入れ、身体の治療を行っています。授業のための復習や宿題、そして実習など、今後ますます、カイロプラクティックと向き合う時間が長くなっていくことと思いますが、その忙しさににワクワクしている毎日です。

カテゴリ:健康
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