Vol.107 時代を飾るキーパーソン Kristin School校長


イギリスの高等教育機関の評価で10点満点を得たIB(International Baccalaureate 国際バカロレア)。ここ数年、世界中でこのコースを採用する高校が急増している。大学入学に有利ともいわれるアカデミック・システムだ。このIBを20年余り前に取り入れて、毎年優秀な卒業生を送り出しているKristin Schoolの校長、Brendan Kelly氏に話をうかがった。

Kristin School校長【Profile】
Brendan Kelly 
ブレンダン・ケリー。
クリスティン・シニア・スクール校長。
1966年3月16日、オークランドの北、Warkworthに生まれる。両親とも学校の先生で、子供の頃はノースランド、オークランド、シンガポールなどを転々とする。オークランド大学で地理を専攻。卒業後教職の資格を取り、オークランドのエイボンデールカレッジで教え始めた。後、パキスタン、オークランドで教職経験を積み、ウェリントンで副校長職に就いた。数年後、オーストラリア・クイーンズランドにある高校の校長となる。2007年頭に、クリスティンの高等部の校長となり現在に至る。3人の子供の父親。

Kristin School

IBコースが選択できるクリスティン・スクール

Kristin School校長ファミリー的な雰囲気で新しく設備の整った学校。Kristin School校長クイーンズランドの政府は、優秀な生徒にIBをオファーしていました。Kristin School校長クリスティンではIBかNCEAかが選択出来ます。Kristin School校長ジュニア、ミドルスクールでもIBの基礎となる課程を行っている。 Kristin School校長Kristin School校長もっと多国籍の人たちにMasterChefに挑戦してほしい。Kristin School校長いいスタッフに恵まれたいい環境。

オーストラリアの高校の校長だった06年、機会が訪れました。ちょうど妻と、「海外での生活も少し長くなったから、そろそろニュージーランドに帰ってもいいのではないか」と話しあっていた矢先のこと。以前から「もしニュージーランドに帰るならここに勤めたい」と思っていた学校、クリスティンが校長を募集したのです。なぜクリスティンに勤めたいと思ったのか、というのにはいくつかの理由があります。まず第一に、独立した(私立)学校だということ。だから生徒のニーズに素速く対応できます。教育上それはとても大切なことです。公立のシステムでは問題を解決するのにいろいろな手続きを経なければならず、たいへんな時間がかかります。第二に、男女共学だということ。私は、教育は自然なリアルライフの環境で行われるべきだと思います。第三は、クリスティンは幼稚園から高等学校まで一貫教育だということです。5歳から18歳までの生徒が同じ場所で学び、家族的な雰囲気があります。私の3人の子供たちもそれぞれ、ジュニア(初等部)、ミドル(中等部)、シニア(高等部)スクールに在籍して、楽しく学校生活を過ごしています。その他にも、国際的に評判の高い学校であること、学業、スポーツ、芸術面でいい成績を残す学校であること、などここに来たかった理由はたくさんありますが、そのなかで重要なのは、ここの生徒がNCEA(ニュージーランドの高等教育システム)のほかにIBコースを選択できることでした。

生徒に幅広い知識をもたらすIB

IBは1968年にヨーロッパで始まった高等教育システムです。元々は、外国で暮らす子供たちが自国の大学入学資格を得るためのコースでしたが、その幅広い教育方針が認められて、世界中の高校で採用されるようになりました。近年、ニュージーランドでも導入する学校が増えています。40年余り経った現在、多くの大学がIBを採った生徒を優先入学させるようにさえなっています。IBコースを採る生徒は、勤勉でなければいけません。特に優等でなくても、自分で計画を立ててしっかり実行できるタイプなら大丈夫です。なぜなら、IBは、母国語、外国語、数学の必修3科目の他に、化学、生物などの理科系から1科目、歴史、地理、政経、などの社会科系から1科目、その上、美術、音楽などの芸術系から1科目と、合計6科目を選択しなければならない、学習量の多いコースだからです。そんな科目の選択は自ずと生徒に幅広い知識をもたらします。そしてそれがより優れた人間に成長するための肥やしとなるのです。例えば、いい医者というのは、医学知識だけではなくて社会のことなどをよく分かっている人のことでしょう?またエンジニアは環境に対する影響についてもよく分かっていなければいけませんよね。

21世紀の学習法、IB

IBコースは、生徒に「考え方、学び方」を学ばせます。自分で選んだ課題を自分でリサーチし4千語の論文にまとめる「Extended Essay エクステンディッド・エッセイ」も必須。ここが、大学側がIBを優遇する理由です。IBの生徒には、その論文を通して大学で勉強するための基礎が身についているからです。これは実際にクリスティンの卒業生で現役の大学生が私にもらした言葉ですが、「大学の勉強は3年生になってようやく難しくなりました。1-2年の間はIBで勉強したのとあまりかわらない、と思いました。他の(IBをやっていない)学生たちが四苦八苦しているのを見て、IBを採って本当に良かったと思います。大学の勉強で一歩先に進んでいられるのはとても有利なことです。」と。IBは21世紀の学習法だと言えます。この世の中、テクノロジーがどんどん発達して、今得たスキルはすぐに過去の遺物になってしまうでしょう?IBで得るものは、現在に対応するスキル以上に、「学習法の哲学」というか、柔軟に対応できる資質です。

留学生にもお勧めのIBコース

クリスティンでは20年以上前からIBを取り入れています。今では12-13年生の過半数が2年間のIBコースを選択しています。留学生は、例えば日本人だったら、日本語を母国語として採り、英語を外国語(学んだ言語)として勉強することが可能。しかし言語以外の科目は全て英語で行われますから、12年生レベルの英語力が必要です。各クラスは少人数。個別の補習も受けられます。日本語(中国語、韓国語)を話すサポートスタッフもいるので留学生も安心です。IBコースは留学生にもぜひ検討して欲しい選択肢です。私の一番上の娘は、今ちょうど11年生の終わりで、来年NCEAコースか、IBコースかを思案中です。彼女は芸術系の科目が好きですが、IBの芸術科目がとても多岐にわたって充実しているのが魅力的なようで、今のところそちらに傾いているようです。私は娘はIBコースに向いている生徒だと思いますから、IBを選択して欲しいですが、最終的には本人の選択に任せるつもりです。下の2人は将来、たぶんIBを採ることになるでしょうけど。

カテゴリ:先生/学校経営
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