Vol.107 Career up in NZ 日本語教師としてニュージーランドに


日本語教師として海外でいろいろな経験を楽しむ黒岩朋子さん。水シャワーだけの部屋。3食ともカレーという毎日。サリーを着て現地人社会にとけこんだこと。普通ならめったに行くことの出来ない北方領土での生活。ハプニングがあればあるほど面白い、と言う。各地での人とに出会いも楽しい。念願の英語圏、ニュージーランドで仕事中の彼女のキャリアストーリー。

日本語教師としてニュージーランドに【Profile】
黒岩 朋子 / Tomoko Kuroiwa 1975年12月9日、東京育ち。カナダでホームステイをした経験がキッカケとなり、OLをするかたわら日本語教師養成学校へ通って日本語教師の資格を取る。タイ、インド、フィリピンなどで日本語を教え、今年1月から独立行政法人、国際交流基金のJENESYS若手日本語教師派遣プログラムで、オークランドのランギトト・カレッジに勤務。現地の日本語の先生のアシスタントをしている。
ランギの名物先生、Paddy O'grady 氏と12年生のクラス。

日本語教師・黒岩朋子さんニュージーランドの自然がいっぱい、のんびりゆったりしたところが好き。日本語教師・黒岩朋子さん日本語教師・黒岩朋子さん趣味は旅行の他にはバレエ鑑賞。tomoko kuroiwaずっと自由にさせてくれている両親に感謝です。日本語教師・黒岩朋子さん日本語教師・黒岩朋子さん日本語教師・黒岩朋子さん12年生の授業。日本語教師・黒岩朋子さん

カナダでの出会いが日本語教師の道を導いた

私は短大で日本文学を学び、卒業後普通の企業に勤めました。海外旅行が好きだったので、貯金しては海外へ遊びに行く、というのを繰り返していましたが、あるとき2週間の長期休暇が取れて、カナダの英語学校で短期留学、ホームステイを経験しました。23,4歳ぐらいの時です。そこで出会ったカナダ人の先生が人としてたいへん素晴らしく、その先生に感化されて自分も「母国語を外国人に教えてみたい」と思いました。帰国してさっそく調べ、日本語教師になるために、420時間のコースを受講し、検定試験を受けて資格を取ることにしました。思い立ったら即行動に移し、カナダから帰った翌週には日本語教師養成学校に通い始めました。コースの内訳は、はじめに文法、教授法などの基本的なことを教室で学び、中盤では模擬授業を何回も重ね、最後には、実際に外国人学生を相手に教える、という現実に即したものでした。私は昼間オフィスで働いて夜間にだけ学校へ通ったので9ヶ月ほどかかりましたが、フルタイムで学べば3ヶ月で資格が取れるそうです。

いろいろな土地での経験は大切

日本語教師として初めての仕事は、タイのバンコク郊外の公立高校。タイ人の日本語教師のアシスタントでした。教師経験もタイ語も全くゼロからのスタート。1年間、インターシップという条件で自費で行きました。現地で身の回りのものとか、生活費だけは支給されましたけれど。今から10年ほど前のことです。水しか出ないシャワーの付いた部屋での生活でしたが、充実していい経験でした。ちょうど当時、タイは日本語ブームの最中でしたので、その翌年も9ヶ月ほどタイに残ってタイ語を勉強するかたわら、小学校で教えたり、個人教授をしたりしました。 タイで出会った日本語のサユンポン先生は教師歴20年のベテランで、人間としてもたいへん尊敬できる人物でした。ここでもいい先生との出会いがあったのです。サユンポン先生とは今でも行き来があります。その後、マルタに6ヶ月間、英語の勉強と英語圏の生活を経験するために行きました。それから北方領土へ。日本とロシア、互いの政府が毎年夏に行っている「ビザなし交流」の一環として日本政府に派遣され、1ヶ月間だけ択捉島で日本語を教えました。その翌年には色丹島で。それぞれ短かったですが、僻地中の僻地、といえる場所の経験でした。その後はインドです。IT関連の関係でインドでも日本語がブームだったんですね。外国語に力を入れている私立の小中学校に雇われました。海外での日本語教師の仕事は、契約が6ヶ月とか、長くても1年、というのがほとんどです。ですから、常にインターネットで求人をチェックして、行ってみたい所、またはいい条件の仕事があれば応募する、ということを繰り返しました。

キャリアアップのため学生に逆戻り

フィリピンと日本の合資会社で、在日のフィリピン人研修生を教えていたときに、大学の通信課程の3年生に編入学しました。日本語教師のより良い仕事を得ようとするとき、ほとんどが大卒を条件としていましたから、短大卒の私はキャリアアップする必要があったのです。大学の勉強は面白かったですよ。だって、いつもとは立場が逆になって、生徒の観点から授業に参加できるのですから。この先生は分かりやすい、親しみやすい、とか、自分の姿と比較出来て、とてもためになりました。もちろん大卒の資格は有効ですが、その時の経験も大きなプラスになったと思います。

生徒の積極性を重視したニュージーランドの授業

ニュージーランドへ来たのは、国際交流基金のJENESYS若手日本語教師派遣プログラムの一環です。私にとっては念願の英語圏での仕事でした。1月末に来て12月末まで。あっという間で残念ながらもうすぐ帰国です。このRangitoto カレッジでは、9年生から13年生まで、約250人の生徒が日本語を学んでいます。授業は英語で行われますから、私にとって新しい経験。今までは、日本語で日本語を教える、というのがほとんどでしたから、英語で日本語を教える難しさが分かりました。それから、生徒の積極性を重視した、リラックスした雰囲気の授業法が新鮮でした。アジアの国の授業法はどちらかというと日本のそれに近いですからね。ニュージーランドで学校の先生になるには、先生の資格とNZQAの登録が必要です。先生の資格は、ニュージーランドで認められたものでなければいけません。ですから、日本の先生がニュージーランドの学校で教えるためにはいくつかのステップをふまなければなりません。そのため日本人の日本語の先生は残念ながらあまりいないようです。ニュージーランドで学校の先生になるには、ニュージーランド国内の大学で1年間の教師養成コースを受講し、資格をとらなければいけません。でもボランティアとしてなら、教室に入ることは出来ますよ。

カテゴリ:先生/学校経営
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