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Kirsten Taylor
New Zealand Health Shop社長

勝亦 秀彰
Whitireia New Zealand
Bachelor of Applied Arts 留学生

大塚ゆかり
National Technology Institute学生 ほか

Vol.51 自由時間 -ニュージーランドでタッチラグビー-

サンプルイメージ   梶野 叔美さん
タッチラグビー / Touch Rugby
タッチラグビーが私のNZ生活の全てでした!
ラグビーの本場NZ。夏の夕方、多くのタッチラグビーの試合が行われるグレイリーンパーク。試合終了後、ほてった顔で対戦相手のキウイのチームの選手たち と握手をする日本人女性。試合前の姿からは想像もしていなかった充実感いっぱいの梶野叔美さんの姿がそこにあった。全ては、この瞬間を得るため。そんな言 葉が聞こえてくるような気がした。

サンプル

  

1981 年生まれ。名古屋出身。名古屋の金城大学卒業後、アパレル会社Right-Onに入社。アシスタントマネジャーとして販売はもちろん、アルバイトの店員の 教育や予算管理などお店の仕事全てを担当。2005年5月NZ渡航。ホームステイをしながら、英語学校へ通う。タッチラグビーチーム「Acorns」に所 属。昨年10月から試合に出場。


可愛い女性

タッチラグビーの試合後の充実感に満ちた叔美さんの姿が目に焼き付く。そして、試合に出ていない時にチームを応援する彼女の真剣な眼差しも。でも、インタビューのために前に座る彼女は、小さくて可愛いラグビーとは無縁のような女性だった。
叔美さんは、ワーキングホリデーで昨年5月にNZへ渡航。 「大学時代に1ヶ月間、タスマニアに留学し、もう一度海外生活を体験したいと思っていまし た。」日本では、名古屋で大学を卒業した後、アパレル会社に就職し、お店のアシスタントマネジャーとして働いた。お店のナンバー2という責任のある立場 だったため、休みの無い忙しい日々を過ごした。そして、2年間働いた後、NZで休暇を取るために会社を退職した。
初めは、3ヶ月で日本に帰国す る予定でNZへ来た叔美さん。その後、タッチラグビーが楽しくなり、2度も帰国を延期するとは思ってもみなかっただろう。NZ渡航後、語学学校へ2ヶ月間 通い、その後日本食レストランで働き始めた。また同じ頃に、折角NZに居るのだからNZらしいタッチラグビーをしようと考えた。「テニスやソフトボールの ように日本でも頻繁に行われるスポーツと違い、日本でタッチラグビーの経験のある日本人女性は殆どいないので、みんながゼロから始めるということも、ス ポーツをしたことのない私にとっても入り易かったです。それに毎週末にシティに出て遊んでいてはお金が続かないので、毎週日曜日にタッチラグビーをするの は経済的にも良かったです。」

初めての練習、そして壁

初めての練習には、女性の友人と3人で参加した。「今までスポーツをしていなかったので、体力もなくてヘトヘトに直ぐになって。ルールも、パスを後ろに投 げることも知らなくて、何がなんだか分からない状態でした。練習では、先ず初めにパスの仕方を教えて貰いました。パスのひとつの方法としてスクリューパス というのがあって、ボールを縦の状態でスクリューの様に回しながら縦に投げるのですが、ボールが安定して相手が受け取り易く、距離を飛ばす事もできます。 難しくて未だに習得できていないのですが。パスだけではつまらないということで、その後、遊び感覚でゲームをしながら、丁寧にルールを教えて貰いました。 初日の練習を終えた時、練習がとても楽しかったのと、運動をすることが新鮮で、また次回も参加したいと思いました。」
「通常の練習は、初めの1時 間は基本的なアップで、リレーをしたり、鬼ごっこみたいなことをしたり、ラグビーの動きに繋がるような練習をするのですが、すごく楽しいんですよ。笑いな がらできて。でも汗はダクダクです。その後、初心者と経験者に別れて練習をします。」叔美さんは、毎週練習に参加していく中で、体力もつき、ルールも分か るようになり、タッチラグビーに夢中になっていった。「いつの間にかタッチラグビーが中心の生活になって、仕事もタッチラグビーの無い日に入れるように なっていました。」 
壁にぶち当たったこともあった。「攻めの時にどう動くのかが全く分からなくなった時がありました。分からないから動けない ので、役に立てないのが辛くて。その時は他のメンバーたちに相談して、みんなからアドバイスを貰い、徐々にどう動くべきかが自分で考えられるようになりま した。今でも動きが分からない時がありますが、余裕が以前とは違います。その後も分からないことはひとつひとつ聞くことにしています。」叔美さんの引越し 先のフラットオーナーもチームのメンバーだという。自然と彼女の口から出てくる話は、タッチラグビーとの深い繋がりを証明していくかのようだった。そし て、いつしか叔美さんは、チームで一番古い女性メンバーになっていた。

試合の快感

「タッチラグビーは、ラグビーと違いタックルの代わりに体にタッチをするので危険ではなく、また試合では体力的に苦しい時に自ら手を上げて他の人と交替す るので、女性でも無理なく楽しむことのできるスポーツです。」叔美さんの属するタッチラグビーチームは、ラグビー経験者も多い。またキウイ、ヨーロッパ人 や日本人以外のアジア人も所属し、国籍も様々である。そしてスポーツとはこれまで無縁だった女性もいる。そんな様々なバックグランドを持つ人達が1つに なって、タッチラグビーを楽しんでいる姿がとても印象的だった。
「試合は混合チームとして登録をしているので女性が必ず出場します。タッチを6 回されると攻めが相手に代わるのですが、3回タッチされるまでは、女性や初心者が中心になって、ボールを前に進めて、距離をかせぐ作戦でいます。もしも男 性だけで試合をしたらかなり強いと思いますが、みんなが試合でボールをさわって楽しめるようにという配慮からこのような作戦になっています。」
叔美さんは、昨年10月に試合に初めて出場した時、再び帰国の時期を延期することにした。「試合では、練習にはない緊張感とチームが同じ目標に向かってい るという一体感を感じました。トライに結び付けるために、ボールを前に進めることでチームに貢献して、チームの一部になれることが喜びでした。みんなで1 つのものに向かって得られる達成感が感じられる機会が大学以降なかったので、もっとみんなとこの感覚を味わいたいと思いました。」

チームの一体感

「何よりもメンバーが本当に良くって、彼等と過ごすのがとても楽しかったので、現在まで続いたのだと思います。」スポーツマンで爽やかなのですか?「さ、 爽やか?爽やかではないです。(笑)でも、楽しいです。英語学校に通う生徒とは違い、タッチラグビーをしている人は目的が様々で、なぜNZに来たか、NZ で何をしたいかなど、みんなの人生観の話は、日本で将来の話をしていた時には聞けないもので、以前よりも私自身の世界が広がりました。」
「もう 直ぐ日本に帰国するので、帰国後は地元のタッチラグビーチームに所属したいと思っています。今のチームのメンバーがそれぞれの地元のチームに入って、日本 での試合で会えたらいいね、と言っています。」スポーツは苦手だとひたすら言う叔美さん。でも、彼女から感じ続けたものは、出会いも含めたタッチラグビー へのパッションだった。 「タッチラグビーのメンバーとは、練習や試合だけではなくて、みんなで郊外へ行ったり、バーベキューをしたり、飲み会をしたりし ています。他にも、ジャパン・デーで、紙芝居をして、それがとても好評だったので、補習校関係のひな祭りにも招待されました。・・・」叔美さんの話の中 で、チームが強い絆で結びついた1つの塊のように一体化していく。
「タッチラグビーが無かったら、3ヶ月間で日本に帰っていたと思います。タッチラグビーが私のNZ生活の全てでした!」試合終了後の充実感溢れるほてった顔の叔美さんを思い出した。そして、チームが一団となって空に向かって高く飛んだ瞬間を。

リーダー:叔美はあまり運動神経が良くない方なので(笑)、正直ついて来られるかが心配でした。でも、気付けば一番熱心に取り組んでいるのが分かりました。帰 国日を延期したり、腰痛で練習や試合に来れない時も常に顔を出してくれました。本当に、自分自身も感心するほどです。技術も上手くなりました。もう直ぐ帰 国ですが、それまでに是非試合でトライをとって、日本に帰国して欲しいと思っています。


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