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Kirsten Taylor
New Zealand Health Shop社長

勝亦 秀彰
Whitireia New Zealand
Bachelor of Applied Arts 留学生

大塚ゆかり
National Technology Institute学生 ほか

Vol.48 自由時間 ニュージーランドでパティシエ、メインシェフに

サンプルイメージ  

 

 

大塚 美桜さん
イタリアンレストラン シェフ / Italian restaurant chef
パティシエにとってクリスマスは、日本では稼ぎ時、NZでは休む時です。
日本のパティシエは、NZでは高いレベルのパティシエになることができ、自分自身のお店を持ちたい日本人のパティシエにとっても、NZは夢を実現することのできる場所です。その上、NZではパティシエにとってもクリスマスはホリデーです。

サンプル

  

1975 年生まれ。千葉県出身。高校卒業後、調理師学校へ通う。2004年9月NZへ渡航。今年2月からSopranosレストランで働き始める。 Sopranosは日本よりも掃除が厳しく、閉店後は他のスタッフと一緒に1時間の店の掃除が日課。趣味はボクシング。観戦ではなく、自分がボクシングを すること。最近、NZでもジムに通いはじめる。近年NZで数々のデザート及び料理の大会で受賞しているオーナーとともに、来年フルコース部門で大会に出場 する予定。


女性のメインシェフは狭き門の日本

高 校を卒業後、調理師学校へ1年間通い、和食、洋食、中華と全ての勉強を行った美桜さん。調理師学校を卒業してから、これまでシェフとして多くの経験をし た。初めに就職したのはイタリアンレストラン。そこではパティシエとして働いた。その後、日本料理屋やパン屋など様々な場所でシェフとして働いたという。
「30 歳まで日本でシェフとして働いてきましたが、日本のレストランでは、女性には危険だとか、重たいものが持てないなどといった理由から女性が何かと不利で、 メインシェフをさせて貰えませんでした。シェフとして働いているからにはメインシェフとして仕事をすることがやはり目標でしたが、後輩の男性が私を飛び越 えてメインを任されるというのが現実でした。」このような日本の環境によって、美桜さんはシェフとしての仕事にやる気を無くしてしまったそうだ。「でも、 これまでシェフしかしたことが無かったので、直ぐに違う業界で遣り甲斐のある仕事ができるとも考えられず、英語を話すことができれば何かができるかもしれ ないと考え、英語の勉強のために昨年9月にNZへワーキングホリデーで来ることを決心しました。」

NZで再びパティシエ

美 桜さんはNZへ渡航後、直ぐに語学学校へ通い始めた。そして半年が経った頃、生活費を稼ぐことも必要なことから、仕事をすることに。日本人向けのウェブサ イトで、Sopranosレストランのキッチンハンドの求人を見付け、美桜さんは今年の2月からSopranosで働き始めた。「仕事を始めた時は、食材 の名前も分からなかったので、冷蔵庫から食材を取ってくるように言われても、どの食材のことなのかが分からなかったり、やはり英語で苦労しました。普段の 会話はできても、店が忙しくなるとみんな早口になるので、聞き取るのが大変でした。そして、何を頼まれてもノーと言えず、仕事を抱えてしまって辛かったで すね。休みも殆ど無い状態で。でも現在は出来ないことは出来ないと言えるようになってきました。」
美桜さんが仕事に慣れて来た頃、デザートを作る ようにオーナーに言われた。「日本で作っていたレシピをこのお店で作ってもいいと言われたので、日本のレシピのクリームブリュレを作ってみたところ、甘さ がおさえられていて食べ易いということで、オーナーにもお客様にもとても評判がよく、その後もデザートを任されることになりました。」

日本のパティシエは、NZで高いレベル

「日本でパティシエとして仕事をしてきた人は、NZでは高いレベルのパティシエになることができると思います。」自分自身のお店を持ちたいと考えている日本人のパティシエにとっても、NZは夢を実現することのできる場所だと分析する。
「Sopranos では毎週新しいデザートを考えないといけないので、NZにある本でデザートを調べようとしたのですが、ケーキの数が限られていることを知りました。日本 は、世界中のお菓子を取り入れようとしますし、競争が激しいので、パティシエは多くの種類のデザートを作ることが必要です。NZの本で紹介されているお菓 子は、甘いパウンドケーキやマフィンなどの焼き菓子が殆どで種類も偏っていますし、日本のような繊細なお菓子類が本には載っていないので、インターネット の日本のサイトで調べて作っています。NZ人のお客様は色々なデザートを知らないだけで、NZで売られているような甘いデザートが好きというのではなく て、NZ人も甘さをおさえたお菓子が好きだということをこの仕事を通して感じました。お客様に人気があるのは、果物のムース系のデザートやクリームブリュ レなどのこちらのケーキ屋さんでは売っていないデザートで、これまで食べたことのない味をSopranosで食べることができるので嬉しいとお客様が言っ ていたとウエイトレスからよく聞きます。ウエイトレスがその日のスペシャルケーキを客様に説明している時も、お客様は知らないデザートにとても興味を持っ ているようです。」

夢が叶う!女性もメインシェフができるNZ

「メ インシェフとして働きたいと以前からオーナーに言っていたのですが、日本では不可能だった夢が叶って、最近メインシェフとして働き始めることができまし た。」Sopranosのオーナーは経営に力を入れるため、美桜さんにメインを任せることを考えている。「メインシェフは、メインの料理を作ることが仕事 ですが、10枚、20枚と並ぶ注文書を見て、同じテーブルに座るお客様にできたての料理を同時に出すために、サラダを作ったり細かい作業をする他のシェフ たちに指示を出す司令塔の役目もします。ですので、メインシェフはパズルのように頭で段取りを組み立てていかなければなりません。このようなメインシェフ としての切り盛りが自分ひとりでできるようになることも目標ですが、NZでメインをするためには英語もとても重要です。以前はウエイトレスが英語で言う細 かいお客様の注文を全部は理解できなかったのですが、現在はそれもできるようになってきました。ただメインの仕事を完璧にするためにはもっと英語を上達さ せる必要があると考えています。」現在はメインシェフとしてきっちりと仕事ができるようになることで頭が一杯だと美桜さんは語る。「メインシェフとしては じめてキッチンに入った時は何から手につければいいのか分からない状態になりましたが、回数を重ねれば2ヶ月くらいでできるようになると思っています。」
「仕 事をしている上でのNZの良さは、みんながいい意味で力を抜いていることだと思います。知らないお菓子をレシピに従って作ると時々お客様には出せないよう な不味いデザートができることもありますが、職場のみんなも不味いねと言いながらも、みんな失敗しているからいいよと言ってくれるような必要以上にプレッ シャーを感じないでいられる環境がNZの良さだと思います。」Sopranosの仕事環境は縦社会ではなく、ウエイトレスも皿洗いも全て一緒の立場で働く ことが日本との大きな違いだという。「私がメインとして働いている時に、オーナーは皿洗いをしていましたし。」
「今後は、これまでメインシェフとして働いたことがないので、自分のことをシェフというのが後ろめたかったのですが、NZでラッキーにもメインシェフとし て働くチャンスを得たので、このチャンスを活かしてこれからは胸を張ってシェフだと言えるようになれるよう頑張っていきたいと思っています。また、これか らもパティシエとしても働き、NZ人が知らない美味しいお菓子を彼等に味わって頂くためにお菓子を作り続けたいと思っています。」

パティシエにとってのクリスマス

「日本では、12月24日は朝から晩までクリスマスケーキを工場のようにひたすら作り続けていました。朝6時に起きて、午前7時からケーキを作りはじめて 夕方頃まで作り続け、ディナータイムはレストランに来るカップルを見ながらディナーを作って、仕事が終わるのはいつも夜中でした。25日もそれなりに忙し かったので、24日の仕事終了後は25日の仕事のために寝ていました。日本ではクリスマス料理には定番はなく、お客様は雰囲気を味わうことが目的なので鴨 やローストのお料理が一般的でした。」
昨年、NZで初めてのクリスマスを過ごした美桜さん。「シェフやパティシエとして働き始めてから、クリス マスの日に仕事をしなかったのは昨年が初めてでした。昨年のクリスマスの日は自分自身のためにチキンを丸ごと焼いてシャンパンを飲んで友人と過ごしまし た。クリスマスの日にお店が殆ど全て閉まってしまうことを知らなかったので外出したのですが、マクドナルドくらいしか開いていませんでした。チキンを焼い てあったので食べるものがあって良かったです。」
「NZでシェフとしてクリスマスシーズンを過ごすのは今年が初めてですが、クリスマスに Sopranosレストランが閉まることを聞いた時に、クリスマスに稼がなくていいのかな?と一瞬不安になりました。日本ではクリスマスに休むことは考え られないので、本当に休んでいいのかな?と悪い気にさえなりました。パティシエにとってクリスマスは、日本では稼ぎ時で、NZでは休む時ですね。」


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