Vol.94 時代を飾るキーパーソン

Mapihi Opai / Fashion Industry New Zealand Executive Officer ニュージーランドはファッションもオーガニックです
Mapihi Opai / Fashion Industry New Zealand Mapihi Opaiさん
Fashion Industry New Zealand / Executive Officer
ニュージーランドはファッションもオーガニックです

9月末にオークランドで開催されたAir New Zealand Fashion Weekは、今や、NZをそして南半球を代表するファッションイベントになっている。しかし、発表するだけではビジネスとは言えない。「売れて」初めて土俵に乗ることができる。「この国のファッションを世界のバイヤーに」をテーマに、表舞台の裏側でつなぎの役割を果たしているのが『Fashion Industry NZ』である。

Geoff Penrose さん【Profile】
MAPIHI OPIA 
Fashion Industry New Zealand
Executive Officer
オークランドのデボンポート出身。AUTではコミュニケーション学を専攻。卒業後、ファッション業界誌の編集に携わる。その後、新しいキャリアを求めてFINZにフルタイムスタッフとして入る。同団体の大きな功績の一つは国からの援助がない独立団体であるにもかかわらず、これまで続いてきたことだと言う。

ファッション業界の窓口

  Mapihi Opaiさん
  ニュージーランドファッションが海外で成功するかどうかの鍵を握っている。
   
  Mapihi Opaiさん
   
  Mapihi Opaiさん
 
Air New Zealand Fashion Week/Michael Ng
  Mapihi Opaiさん
  Karen Walker
 
Air New Zealand Fashion Week/Michael Ng
  Mapihi Opaiさん
  Huffer
 

 Fashion Industry NZ(FINZ)フィンツというのは2002年に設立された、ニュージーランドのファッション業界に関わる人や企業、デザイナー、サプライヤー、工場、小売業者、輸出入業者などによって作られている非利益団体で、いわばこの業界の窓口的な、あるいは縦横、そして海外とのパイプ的な役割を果たしています。
私がフィンツに入ったのは約6年前になります。それまではアパレルマガジンという雑誌で編集をしていたのですが、自分のキャリアの中で変化が欲しいと思い、まだ団体としては若く、発展していく可能性が大きなフィンツにフルタイムのスタッフとして入ったのです。
フィンツではこの国のファッション業界の発展のために様々な活動をしておりますが、私たちが常に考えなければいけないのは業界全体の発展です。ここ10年ほどの動きを見てみますと、工場数や製造量は減少傾向にあります。一方では新しいデザイナーたちが毎年どんどん出てきています。このように色々な側面があるため、ファッション業界の「大きさ」を測るのは少し難しく、その難しさはそのまま、私たちが将来の計画を立てることの難しさでもあります。業界のあらゆるセクションの人や企業がメンバーですから、一つのセクションだけでなくすべてのセクションのための活動がフィンツには求められているのです。
私は業界の動きをよく「階段」で表すのですが、たとえ、小さなステップでも上がっていかなければならないと感じています。



海外のマーケティング
 

また、ニュージーランドとしては、海外にも目を向ける必要があります。なかでも、とりわけ、「輸出」の部分についても注目しています。NZファッションそのものの評判はデザイナーたちによって決まるところが大きいものです。ある意味、それは各デザイナーや企業の仕事です。私たちはいい品質のデザインや製品を実際に輸出するときに具体的にどうするのか? についてサポートしたり、アドバイスしたりします。 NZはどこも小さな会社であったり、デザイナー事務所であったりします。何百万ドルもの資金があって世界に出て行けるわけではなく、広告で大きく宣伝するとか、現地にオフィスや販売基点を簡単に作れるわけではありません。この国には「8番ワイヤーの国」というジョークがあります。それは物資の少ないこの国ではキウイは8番ワイヤーで牧場のフェンスをはじめ、なんでも作ってしまう、8番ワイヤーさえあれば、なんでも事足りてしまう、というお話です。ファッション業界もまさに同じで、すくない資金でもなんでもやっていこう、という精神で進む必要があるのです。


ニュージーランドらしい戦略
 

現在、NZからの輸出先はオーストラリアが全体の70%ほどを占めており、トップです。これは場所的に近いということや、文化などがほとんどNZと変わらないということがあります。移動、リサーチ、習慣、法律などさまざまな特徴が各国にあるため、オーストラリアで成功している場合でも、それ以上に進もうとすると、一気にリスクが上がってしまうのです。それでもまずはアジアを中心に輸出を進めていくことは大切なことだと思います。 そのなかで日本も注目をしている国の一つです。NZとは気候も似ています。天候はファッションが受け入れられる要素の一つです。ただ、メディアで広がっていく国ですし、販売のエージェントやショールームなども必要になり、やはり大きな資金が必要になります。 私たちNZのファッション業界はオーガニック野菜のような成長をします。肥料を使って一気に成長するのではなく、口コミや、製品のクオリティーなどが浸透したりするなど、ゆっくりとコツコツ、品質がいいところが伸びていくのです。そういったNZのファッションの良さはいずれ、日本の皆さんにも理解してもらえるときが来ると思っております。 他にはアメリカのマーケットというのも大切な一つです。いくつかのブランドがアメリカで成功をし始めていますが、NZとしてはこれを足がかりに、次のブランド、その次のブランドというように進めています。これはまさにニュージーランドを象徴するかのような作戦であり、「一匹の羊が移動したら、仲間も次々に移動していく」、という『羊戦法』なのです。

これからのNZを模索
 

国内のことも海外のことも含めて、ニュージーランドのファッション業界をどう盛り上げていくのか?正直に言ってその答えはまだ模索中です。たとえば、海外に売り出す際のブランディング一つをとっても、これまでのようなアウトドアとか自然環境とかいったNZのイメージだけでは今の時代にはマッチしません。どういった新しいイメージを創りあげていくのかが問題です。そういった一つ一つをクリアーにしていくことがこれからのフィンツの課題だと思っています。

Air New Zealand Fashion Week/Michael Ng
Mapihi Opaiさん Mapihi Opaiさん
Nom D Trelise Cooper
Air New Zealand Fashion Week/Michael Ng
Mapihi Opaiさん Mapihi Opaiさん
Trelise Cooper Kids Zambesi

AIR NEW ZEALAND FASHION WEEK 2009
www.nzfashionweek.com


 この記事を読んで、Mapihi Opai さんにコンタクトを取りたい、ニュージーランドでファッションの勉強をしたいという方はイーキューブのキャリアアップ・センター「イースクエア」までご連絡ください。

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