オペア斡旋業:小沢 康子 さん
笑顔も涙も、すべてを楽しめる人でありたい。「いい経験したな」って、16年前に思ったように・・・
オペア斡旋会社「ピュアホリデイ」の社長・小沢康子さんは、オペアの頼れるお姉さま的存在。
現地の人に囲まれ、「これがNZだ!」という生活に
どっぷり漬かるオペア生活だから大きな喜びの反面、不安も。
ご自身もオペアの経験をもつ康子さんは、そんなオペアたちの話を聞き、喜びを分け合ったり悩みを聞いたりしてお世話をしているうちに、いつしかそれが仕事となり生き甲斐になったという。
Yasuko Ozawa
小沢康子(おざわ やすこ)
Pure Holiday Ltd. Managing Director
1964年新潟県生まれ。短大の経済科を卒業後、大手旅行会社に就職。1989年ワーキングホリデーでNZに渡航し、オペアを体験。帰国後は就職し、結婚。1994年に長男、1998年に次男を出産する。2001年に家族でNZに移住。趣味はお菓子作りとゴルフ。2002年ピュアホリデイとして本格的にオペア斡旋業を開始。 ピュアホリデイの代表として自身の経験を活かしオペアのお世話を楽しんでいる。
日本からお問い合わせされる場合
「ピュアホリデイ」東京オフィス
〒335-0015 埼玉県戸田市川岸3-9-11-A101
Ph : 048-447-0228
E-mail : contact@ecube.co.nz
Web :
オペアは、NZの楽しかった思い出
日本で短大を卒業してから旅行会社で4年間働いている間に「海外で住んでみたい」と思うようになり、24歳の時にワーキングホリデーで1年間NZに滞在しオペアを経験しました。日本に帰国した後、NZで知り合った主人と結婚、そして出産をし、育児を両立させながら10年間会社勤めをしていましたが、主人と共にNZでのライフスタイルが忘れられず、2001年に家族で移住しました。NZで新しい生活を始めた頃に、家の近くでオペアをしていた日本人女性と出会いました。すぐに彼女と意気投合し、彼女のオペア友達もたくさん家に遊びに来てくれるようになって色々な悩みを聞きお世話をしているうちに、私自身がオペアをしていた時の懐かしい経験を思い出し、彼女たちとの触れ合いが楽しくて、オペアをする人たちのお手伝いをもっとしたいと思い始めました。
オペア斡旋業を開始
2002年に「ピュアホリデイ」としてオペア斡旋業務を本格的に開始しました。昨年10月に「世界バリバリバリュー」という日本のテレビ番組で私がサポートしていたオペアさんが紹介されたこともあり、その後問い合わせが急増しました。これは嬉しい悲鳴なのですが、事業を始めて3年というまだ新しく小さな会社なので、サポートの質を落とさないために以前とかわらず年間に受け入れるオペアさんの数を限定しています。また多数あるサポートエージェントの中ではまだまだ知名度が低いのでお客様からの信頼を得られるまでが大変ですが、実際にオペアをされた人たちの評判から今後さらに信用していただける会社になっていくことを信じて、心をこめて対応しています。
オペアファミリー選び
できるだけNZらしい体験をしてほしいので、オペアファミリーは日本人が少なく牧場風景が広がるオークランド南部のフランクリン地域を対象に募集しています。最近は口コミで広がったり、幼稚園などでオペアに会った他のお母さん方から「うちにも紹介してほしい」と言われることも多くなりました。また日本人はきれい好きで責任感もあることからオペアとして人気があります。ただ、私自身がその家庭でオペアをしたいと思うような良いファミリーだけを厳選したいので、実際に訪ねたうえで、オペアを家族の一員として受け入れてくれることやそのお宅自体が清潔であることなどの基準が満たされていない場合は、お断りするようにしています。
オペアとオペアファミリーをサポート
私はお菓子を焼いたりカフェでお茶を飲みながらおしゃべりしたりするのが好きなので、オペアさんには「悩みがある時はいつでも話しにおいで」というアットホームな雰囲気を心がけています。またなるべくオペアさんとファミリーから別々に様子を聞くようにし、何か問題がある場合は自然な状態で上手くいくように考慮しながらアドバイスしています。
オペア同士の集まり
お互いに支え合ったり情報交換を行ってNZ生活を有意義なものにするために、オペアさん同士の交流も大切にしています。新しいオペアさんが来た時はまず初めにオペアの友達を作れるような機会を提供し、誰かがホームシックになった時などいつでも仲間が集まれるような環境作りをしています。ホームシックになるのはNZでまだ楽しいことに出会えていないからだと思うので、一日も早く仲の良い友達を作ったり夢中になれるものが見付かるよう、手助けができたら嬉しいです。
現地の人たちとのふれあい
オペアは1日8時間以内の労働で週休2日、滞在費がかからずお小遣いも貰える生活ですから、オペアさんたちはオペアの仕事以外でも様々なことを楽しんでいます。オペアファミリーの子供の学校に招かれて日本の文化を教えたり、現地の人たちのコミュニティスクールやスポーツのクラブに参加したり、近所のおばあちゃんと知り合いになってお菓子の作り方を教わったりする、そんな出会いもあります。オペアさんたちからそういう話を聞くのも楽しみのひとつです。
オペアをする人たちへのアドバイス
充実したオペア生活にするためにまず大切なことは、「何のためにNZに来たか」「オペア生活で何を得たいか」という目的をしっかり持つことだと思います。現地の人たちと仲良くなりたい、かわいい子供と遊びたい、英語力をのばしたい、NZ料理を覚えたい、など何でもよいと思います。その姿勢は出会う人たちに伝わりますし、達成できれば満足した気持ちでオペアを終えることが出来るでしょう。またせっかくネイティブの人たちの中で暮らしているのですから、勇気をだして積極的にファミリーと仲良くなることをお勧めします。ぜひ欲張って地域社会(コミュニティ)にも溶け込んで、NZならではの経験をたくさんして下さい。
これは私自身のモットーでもありますが、笑ったり悩んだり恥をかいたりする自分をすべてひっくるめて「楽しんで」ほしいと思います。涙も人生のスパイスと受け止めてより味わいを深めましょう。どんな経験も必ずプラスになりますから。
オペアの経験は「宝物」
今の仕事は「生き甲斐」
支えはやっぱり「家族」
16年前に私がオペアをしていたファミリーの優しさと、当時1歳半だった男の子と庭をかけまわって過ごした幸せな毎日は、今でも忘れることがありません。そのころ毎朝飲んでいたミルク入りのアールグレイティーの香りは懐かしく、今でもリラックスしたい時に味わうほどです。そのときのファミリーとは今でもお付き合いしていて、よちよち歩きだったその子が今では17歳の立派な青年になって私の子供たちと時々遊んでくれます。こういうふれあいが一生できるのは、私の宝物です。
現在は立場が代わりましたが、オペアさんが日本に帰ってからもファミリーと交流を続けているのを聞くのはとても嬉しいです。日本に帰るオペアさんが「初めはホームシックで日本に帰りたくて仕方がなかったのに、こんな気持ちで日本に帰ることができるなんて想像もしていませんでした。このファミリーに出会えて本当に良かったです。康子さん、ありがとう。」と言って下さった時は最高の気分でした。泣きながらお別れをするオペアさんとファミリー、そしてかわいい子供たちの涙をみる時、この瞬間に出会うために仕事をしているのだ、と実感します。
プライベートでは、いつも協力してくれる主人と息子たちが大きな支えで、とても感謝しています。将来はスタッフを増やして事業を拡大し、良きパートナーでありアドバイザーである主人といつかのんびりと世界中を旅するのが夢です。