Vol.137 Nadia Lim / Author, Cook & Dietitian

Nadia Lim Author, Cook & Dietitian　 ヘルシーレシピを広めることが私のミッション

新しい試み 

私にとってまったく新しい仕事になる健康食材の宅配ビジネス、My Food Bagはニュージーランドの食材を使って、栄養バランスのとれたおいしい料理が簡単に作れることを提案しています。生産者が誰だか分かる信頼できるオーガニック、フリーレンジの食材、私が作ったレシピをカードにしてセットにし、５日分を週一回宅配します。季節を感じさせるバラエティに富んだ料理が楽しく、30分でできるようになっています。オンラインでオーダーでき、４～５人分の家族用CLASSIC、高級食材を使ったカップル用GOURMETと2種類から選べます。 このビジネスは私のポリシー、 ●食べる時には家族でテーブルに集う、 ●料理に３色、 ●キッチンで過ごす時間、 ●手の平サイズのタンバク質・握りこぶしの炭水化物・たくさんの野菜、 ●食材がテーブルに登るまでの過程、 この５つが色濃く反映されています。ダイニングに家族が集まって和気あいあいと食べることが少なくなってきていますよね？　忙しくて料理をする時間がなくテイクアウェイで済ましてしまうことも多くなってきていませんか？　健康にいい料理ってなんだか分かりませんよね？　そんな方たちにぜひ試してもらいたいのです。家族用のCLASSICで例をあげると、火曜日はTHYME STUFFED CHICKEN, PUMPKIN AND SPINACH WITH MUSHROOM SAUCE（タイム詰めチキン、カボチャとほうれんと草マッシュルームソース）、金曜日はPIZZA MARGHERITA WITH ROCKET AND PROSCIUTTO（ロケットとプロシュートのマルゲリータピザ）となっています。もちろん毎週メニューは変わりますので、中には今まで料理に使ったことのない食材や嫌いな食材も入っているかもしれませんが、レシピカード通りに作ってみてください。食べず嫌い、知らず嫌いということもありますし、その食材に実際に触れて料理してみることで学ぶことがたくさんあるからです。 そのため私は世界中のあらゆる国の料理を作って、食べて、またそれらの国に実際に行ってその国の料理を“体験”することを仕事として楽しみにしています。


アジアの血が流れている

今Master Chef NZの４回目が放送されています。今までに私を含めて３人のマスターシェフが誕生しています。この番組をきっかけに多くの人がニュージーランドの食文化により一層興味を持ってもらいたいと思います。私はマレーシア人とのハーフであることで、私のレシピにマレーシア、インドなど東南アジアのエッセンスを加えることができると思います。最近は日本食のエッセンスも加えることが多く、特にポン酢や昆布だしは私のレシピに頻繁に登場するようになりました。刺身ケバブ、ポン酢オイスター、そばなどを作りました。今後は東南アジアだけではなく広くアジアの料理のエッセンスを加え、季節感のあるニュージーランドの食材を使ったヘルシーなレシピを考えて行きたいと思っています。 ですから、アジアの各国には足を運びたいですね。Master Chefになってからはオーストラリア、マレーシア、フランス、ドイツ、ロンドン、スペインに行きました。それぞれの国で色々な料理を食べるたびに私のレシピのアイデアになっていきます。パーソナリティを務めるサーモンやアボカドで日本に行くこともあると思います。まだ日本には行ったことがないので、どんな国なのか楽しみです。

食べ方の啓蒙

私は栄養士でもあるので、食べ方のアドバイスもしています。私は日本語で「はらはちぶんめ」という言葉を知っています。この腹八分目という食生活習慣が日本人の体型や寿命に大きく関係していることは明らかです。おまけにゆっくり食べるでしょ？　私がマレーシアで育った時に両親からしつけられた、食事の時にテレビは見ず、会話を交わしながら食べるという習慣が日本にもあるんですね。その点キウイはお腹いっぱいになるまでの量をテレビを見ながら、素早く、そしてビールやソフトドリンクを飲みながら食べますね。食事を楽しく、そして健康につながる食べ方を広く知ってもらうことも私の仕事のひとつであると思います。 将来はレストランを経営するかもしれません。そのレストランは健康食のレストランになるでしょうね。ベジタリアンやビーガン、デイリーフリー（乳製品を含まない食事）志向の人たちをターゲットにしてもいいかもしれません。そうなったら週に90時間働く事になると思います。もう新聞、雑誌でのレシピ寄稿はできないでしょう。そのくらいの覚悟がないとレストラン経営はできないと思っています。

結婚式でのパプニング

昨年３月にノースランドのカイタイアの北にあるカリカリ半島で結婚式を挙げました。そこはオークランドから車で４時間半かかる場所です。事前に作っておいた三層のウェディングケーキをスタッフに運んでもらったのですが、車内の温度が高くてカリカリ半島に到着した時には解けて崩れてしまいました。さあ、そこから式に間に合わせるためにケーキをつくり直さなければなりませんでした。スタッフにホワイトチョコレート買うためデイリーに走ってもらい、私はへらでチョコレートを塗って形を整えて式に間に合わせました。何と１時間半もかかったんです。限られた時間内で料理を作って出す、Master Chef NZの世界を実生活の中で体験しました。先にどんなプレシャーの下に置かれても料理を作ることができると言ったのは番組収録の際に鍛えられたからなんですね。

準備に１５分、料理に１５分でできるナディアのレシピ

Baked Dill Salmon with Horseradish Crème Fraiche, Watercress and Potatoes
Serves 2-3 Prep time: 15 minutes (+ 10-15 min marinating time)
Cook time: 15 minutes
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Salmon
Finely grated zest and juice of 1 lemon
2 teaspoons brown sugar (PS)
2 tablespoons chopped fresh dill, or 1 teaspoon dill paste
300-350g salmon fillet (skin on), pin-boned
Potatoes and horseradish crème fraiche
400g gourmet baby potatoes
80-100g crème fraîche
1 tablespoon chopped fresh dill or ½ teaspoon dill paste
1 teaspoon horseradish sauce
To serve
2 large handfuls watercress
½ a firm ripe avocado, sliced, to serve
Lemon wedges, to serve
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Preheat oven to 200degC. Line an oven tray with baking paper. Bring a medium-size pot of salted water to the boil.
• For the salmon, mix lemon zest, juice, sugar and dill together. Spoon over flesh-side of salmon and leave to marinate for 10-15 minutes at room temperature.

• Cut any larger potatoes in half so they are all roughly the same size. Cook potatoes in boiling salted water until tender (about 10-12 minutes, test for doneness with the tip of a sharp knife).

• Lay salmon, skin-side-down, on prepared oven tray and pour over any leftover marinade. Season with salt and pepper and bake for 7-8 minutes or until just cooked through.

• Mix crème fraiche, dill and horseradish together.

To serve, divide salmon, avocado, watercress, potatoes and crème fraiche between plates. Serve with a wedge of lemon.

この記事を読んで、ナディアさんの用に調理しになりたい人、調理師について学びたい方は下記のお問い合わせよりイーキューブのキャリアアップ留学センター「イースクエア」までご連絡ください。