日本にいた頃はバイクで日本一周をするなど、こうと決めたらまずは行動してみるという富田真弓さん。成功も、失敗も、行動しなければ経験にもならず学ぶこともできない。そんな持論をもつ彼女が今ひたすら取り組んでいるものは『美容』。地元学生でも厳しいとされる美容学校EliteのPremier Beauty and Spa Therapies Diplomaコース卒業を控えた彼女にこれまでのさまざまな経験、これからについて話していただきました。
【Profile】
1985年生まれ。札幌市出身。中学、高校時代に、一年間の高校留学のほか短期留学で海外生活を経験。高校卒業後にした姉との小型バイク日本一周旅行は超激安旅行で、殆どの宿泊場所はビジネスをしている母親の知り合いの家、そして交通費はなんと合計16000円だった。その後、東京の貿易会社に就職。2006年、ワーキングホリデーでニュージーランドへ渡る。その後、Premier Beauty and Spa Therapiesを学ぶため、Eliteへ。今年6月卒業予定。現在Eliteで無遅刻無欠席なのは真弓さんただ一人。
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外国の学生生活に飛び込む
中学校時代、全然勉強をしてこなかったんです。でも英語だけは好きで、いつもテストでは100点ばかりなのに、他の教科ではまったくダメでした。というのも、好きなものにはとことん突き進むけれども、興味のないものは全くやる気が起こらない、ちょっと極端な子だったんです。英語が好きだったのは、その頃から英会話学校に通いはじめていて、今と比べると英語のことなんて全然分かっていませんでしたが、がんばってコミュニケーションを取るのが楽しいと感じていたんです。
そしてある時、母親が一週間のオーストラリア短期旅行に申し込んでしまい、そのプログラムの中でオーストラリアの学校を訪ねることになりました。最初は乗り気ではなかったのですが実際に行ってみて、外国の学生生活がすごく楽しそうに見え「もっとこんな学校生活を送ってみたい」と思うようになりました。
そして高校一年になって、休み期間を利用してカナダの語学学校へ1ヶ月間短期留学に行きました。しかし、私にとって語学学校はあまり楽しくなく、2週間くらい通った後の残り半分は旅行などをして過ごしました。それでも日本へ帰った後にその英会話学校へいくと、みんな口を揃えて「すごく話せるようになったね」と言って驚いていたので、私が知らない間に上達していたみたいです。特に日本人の問題はスピーキングですので、語学学校だけではなく自由気ままにいろんな場所で英語を使ったことが功を奏したのかもしれません。
やはり中学時代のオーストラリア短期留学の印象が強く、ぜひ英語圏で地元の子と学生生活を送ってみたいという思いがあったので、高校2年から一年間の交換留学をする決意しました。場所はオーストラリアのメルボルンから3時間離れた場所にあるセールという田舎町です。この学校に入る頃には、もうあまり英会話に困ったという記憶がなく、少しホームシックになったことはあったものの、みんなもとても仲良くしてくれて高校生活にすっかりなじむことができました。それでも自分は留学生であり、人一倍勉強しないと授業にはついていけないということは分かっていたので、勉強は本当にたくさんしていました。とはいってもオーストラリアで生活を始めてから10kgも太ってしまっていたので、キックボクシングも習っていたんですよ。
常に興味のあるものへまっしぐら
日本に戻ってきて、高校卒業を控え、進路を考えなければならなかったのですが、その頃はまだ自分がやりたいことが分かりませんでした。周りには「とりあえず遊びたいから大学に行く」という感覚を持っている人もいましたが、私はやりたいことも分からず進学するのは嫌でしたし、学歴も気にしていなかったので、まずは私がやってみたいことにチャレンジしようと思ったのです。
それはオートバイで日本一周をすること。私は4人姉妹なのですが、家族全員一人一台バイクを持っているバイク一家なんです。日本一周したいという話を2番目の姉に話したら彼女も乗り気になったので、私達が住む北海道から、スキューバダイビングをしている3番目の姉が住む沖縄を折り返し地点として日本一周の旅に出発しました。その時は一日300kmくらい走り、地方各々の料理を堪能し、宿に着いて温泉に入ってくつろぐという毎日でとても充実した時を過ごすことができました。
そして沖縄に着いてからはしばらくスキューバダイビングとサーフィンをして楽しみ、また違うルートで北海道に戻りました。本当にこの旅は楽しくて、その後しばらくしてからもう一度日本一周をしたのですが、機会があればまたチャレンジしてみたいと思っています。
そしてやはりある程度の社会勉強はしなければと思ったので、上京し英会話能力を認められ貿易会社で約一年働きました。しかし、ここでは女性社員にはお茶汲みや食器洗いなど強要する職場だったので、自分には向いていないと感じストレスを貯めていました。するとちょうどその頃、札幌で知り合ったキウィがニュージーランドへ戻っていて、彼から姪のナニーをやらないか?というお誘いを受けたのです。そしてこれがきっかけとなり、ワーキングホリデービザを取得して約2年前ニュージーランドへやってきました。最初に住んでいたのはハミルトンで、そこでは本当にたくさんの仕事を経験しました。ナニーをやりながら、フルーツのパッキング、レストランのウェイトレス、キウィに日本語を教えたりなど5つのアルバイトを掛け持ちしていたこともありました。
地元生徒でも厳しい美容学校Elite
その後、もうしばらくニュージーランドに居ようと考えていたので、興味があることを勉強しようと考えました。それは美容に関してで、昔から人にマッサージをしてあげることが好きでしたし、一緒に日本一周をした姉がメーキャップアーティストをしているのでその影響もあったと思います。そして美容系の学校をいくつか調べ見てまわりましたが、Eliteが一番設備も授業内容もしっかりしていそうだったので、ここのPremier Beauty and Spa Therapies Diplomaコースへの入学を決めました。これは約1年半のコースで、Premier Beautyが1年、Spa Therapiesが半年の課程です。学生はほぼキウィで、私は留学生のため英語条件などもありましたがスピーキングなどのテストで合格することができました。
まず最初の一年間はでPremier Beautyを勉強しました。メイクやネイル、針脱毛、解剖学、皮膚学など勉強することがたくさんあり、そして非常に専門的な内容になるので、ついていけずに学校から去って行く人もいるほどです。私もこの一年間はとてもハードでしたが、自分で絶対にやり遂げると決めた以上は納得のいくようにやりたかったので毎日4時間以上は机に向かっていましたし、週末もほとんど勉強していました。学校の友達と会う場合でも、海沿いを散歩しながらお互いに授業で習った問題を出しあったり、どんな時でも常に勉強でしたね。骨や筋肉に関する日本語でも知らない専門用語、そしてラテン語も多く出てくるので、これらは自分の部屋の目につく所すべてに張り紙をし、見たら読んで覚えて…ということを繰り返し繰り返し行ってきました。「絶対に投げ出したくない」という一心で頑張っているだけのつもりなんですが、結果は付いてくるものでこれまでの校内テストの点数のアベレージは97点です。
年に一度CIDESCOというエステティシャンの国際試験があるのですが、先日その際の私の論文がCIDESCOの試験官に選ばれBEST THESIS賞をいただきました。更にPHYSICAL EDUCATIONという科目ではPE Excellence in Wellness 2007という賞をいただきました。この賞は学校が始まって以来17年の間で、この賞を与えられたのは私で3人目なのです。この賞を狙うどころかあることも知らなかったのですが、これも勉強をがんばってきた成果なんだととても感激しました。
現在はPremier Beautyを終えSpa Therapiesを勉強しているので、Spa施設が整っているノースショア校に自分の車で通っています。Premier Beautyに比べると授業スケジュールもゆるやかになり、もともとこのコースは週20時間以内の労働も認められているので、今は週に数回サロンでアルバイトをしています。仕事はとても忙しいのですが、設備やテクニックは学校で学んでいることほとんど同じなので困ることはありません。全身を使ったスパでのマッサージが好きで、実際お客様に「気持ちよかった」と喜んでもらえることがとても嬉しいですしやり甲斐につながります。
次は豪華客船のサロン
卒業を今年6月に控えているのですが、卒業後はイギリスの豪華客船内のサロンで働いてみたいと思っていて、つい先日インタビューがあったばかりなんです。なぜ豪華客船?とお思いの方もいるかと思いますが、やはり私は今までやったことない事や行ったことない場所に行ってみたいという制覇欲があって、このクルーズで船に乗ることが出来たら一流サロンでの経験プラスいろんな国に行くことができるという自分にとって最高の条件だからなのです。
その後、またニュージーランドに戻ってきて、この国では最上級といわれているヒルトンホテルのスパサロンで働いてみたいと思っています。そして将来の夢はスパダイレクター。ニュージーランドではこのような分野はまだまだ新しく未発達なので、自分でスパサロンを持ち、それだけではなく全国や世界で開かれる大きな協議会などにも出席できるくらい大活躍するぞ!と今から意気込んでいます。
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