Vol.49 Career up in NZ ニュージーランドのウェディングコーディネーター |
City of Sails(帆の街)・オークランド。そこは、近年、ヨットのアメリカズカップやラグビーのブリティッシュ・ライオンズ遠征の最終戦で国際都市として活気を増し、2011年のラグビー・ワールドカップの開催地として益々世界からの注目が集まるニュージーランドの中枢だ。またニュージーランドの玄関口でもあるオークランドから多くの 人々の思い出が始まる。ニュージーランド在住の日本人の3分の1が滞在すると言われ、多くの日本人の一番の思い出の地でもある。そんなAuckland Loverたちは、愛するオークランドでウエディングを希望する。そしてAuckland Loverたちの人生で最も大切な日であるウエディングを影でいつもにこやかに支えているのがウエディングコーディネーターの荒川千明さんなのである。
アナウンサーへの道
「小学校の時に何気なく放送部に入って以来、アナウンサーになれたらなと思っていました。不器用なので喋ることしかできないの。」テレビやラジオのアナウンサーのナレーションのような柔らかいトーンで千明さんは話し始める。「母は私が音楽の道に進むことを望んでいたらしく、私の幼い頃に私の将来について占い師に聞きに行ったそう。でも占い師に、きっぱりと千明は音楽にはむいてない、マスコミの仕事をするって言われたそうなの。」 百組百色のオリジナルウエディング
1988年に千明さんは、ウエディングのコーディネートを中心に行うAmicale NZ Limitedの前身であるオフィス・アミカルを日本で設立した。当初は、ウエディングの司会やメディア関係の仕事を主に行う喋り手が所属する会社としてスタートした。 ウエディングのエピソードの数々 「ウエディングはお客様にとって一生に一度の大切な日で、その日を最高の日にするのが私の仕事ですので、失敗が許されず大変なことが多いです。」これまで2千組以上のカップルのウエディングの司会を行った千明さんは数々のエピソードを持つ。「日本のウエディングには『切る』などの禁止用語があったり、ウエディングは2時間くらいで終わらせるために司会者が調節しなければいけないなど、常に緊張感がありますが、想像もしないことが起こることも多々ありました。お仲人さんがお話をされている時に、“ご家族様”と言わなければいけないのを緊張のあまりずっと間違えて“ご遺族様”と言っていたことがありましたが、そういう時も場を和やかに収めるのが司会者の仕事です。また、カンボジア人カップルのウエディングに出席されたお客様全員に日本語が通じなくて、ダンスが好きな彼等は、披露宴の進行はお構いなしに2時間踊り続けたり、新婦が妊娠しているのを知らずにいて挙式直前につわりで衣装を汚してしまったり、数カ国の方が披露宴に出席された挙式では各国の通訳を入れたり。ウエディングの直前に届いたドレスの中にティアラが無かった時は、内心は慌てていましたが、お客様には笑顔で大丈夫ですよと言いながら大急ぎで代替を用意したり、ダブルブッキングをホテル側がしてしまった時には、交渉をしてより良い条件のものをホテル側から提供して頂くなど、どんなことがあってもどんなことをしても100%以上にしてきました。大変なことも沢山ありますが、お客様が喜んでいらっしゃる姿を見ると嬉しく、また頑張ろうという気になります。それが私のビジネスですね。」 人生の一番の思い出の地、オークランドで本物のウエディング
「オークランドの教会は宗教心が強いため、どの教会でもウエディングができるというのではありません。ですので、牧師さんとのお付き合いを常々大切にし、ウエディングをさせて頂いています。そのため弊社の教会のウエディングはニュージーランドのキリスト教精神の元で行われる本物のウエディングなので、ニュージーランド国の合法的な結婚証明書が取得できます。正式なニュージーランド国の結婚証明書ですので、日本の市役所で結婚届を提出する時にこの結婚証明書を一緒に提出するとニュージーランドで結婚したということが日本の戸籍に記されます。ニュージーランドの結婚証明書の発行は日本の結婚届よりも面倒なことが多いのですが、アミカルはお客様にニュージーランドで本物のオリジナルウエディングを行って頂けるように全力でお手伝いさせて頂いています。」喋り手としての長い経歴とウエディング業界での約20年の経験を持つ千明さんの情熱は安心感と重みを持つ。
取材協力:Essence of Roses / 116 Hurstmere Rd, Takapuna / Phone 09-488-6688 留学したい、体験したい、資格を取りたい、この分野で仕事をしたいという方はイーキューブ留学セクション、イースクエアまでお問い合わせ下さい。
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